『スタディサプリ高校講座』に新たな字幕機能が登場
リクルートが提供するオンライン学習サービス『スタディサプリ高校講座』が、新たに生成AIを活用した字幕表示機能を導入します。2025年2月17日から適用されるこの機能は、主に聴覚障がい者に配慮したもので、多様な学習環境での利便性向上を目指しています。
サービス概要と導入背景
今回追加される字幕機能は、特に基礎レベルの講座「数学Ⅰ/A」と「情報Ⅰ」に対応しています。この機能が利用できるのは、384本の動画で、学校向けと個人向けの両方の利用者が対象です。学校向けは設計上、初期設定では字幕機能がオフになっていますが、教師の判断により有効化することが可能です。一方、個人利用者は自由に字幕機能を選択できます。
聴覚障がいの有無にかかわらず、さまざまな状況で字幕機能のニーズが高まっています。通学時間中や周囲が騒がしい環境など、音声を聞くことが困難なシーンでの利用価値が明らかです。リクルートの『スタディサプリ』では、「教育環境の格差を解消するために、すべての人に学びの機会を提供したい」というビジョンを持ち、この機能を開発しました。
現在、全国約5,000校の高校に導入されている『スタディサプリ』ですが、2,322校(2024年3月時点)がサービスを活用しています。今回の字幕機能は、ユーザーからの強い要望を受け、生成AIの技術を用いて実現しました。なお、最初はインターネットブラウザ版での提供となり、追加費用は発生しません。
教師からの反響
先行して字幕機能を体験した東京都立中央ろう学校の数学担当・富永佑志先生と化学担当・東雅俊先生からのコメントが寄せられています。「字幕があることで、生徒に教材を提供できるようになった」とし、これまでの外部サービスの精度に比較して、今回の機能は非常に高い精度であると評価されています。また、生徒のニーズについても、「字幕がなければ学習が困難」との意見が多く、特に通学時間が長い生徒にとって字幕機能の必要性が強調されました。
さらに、2024年9月に実施したアンケートでは、73%の教師がこの機能を導入したいと回答しています。この結果は、字幕機能が学習における重要な要素であることを示しています。
未来への展望
リクルートで『スタディサプリ』サービスを担当する白石雅久氏は、「多くのリクエストに応じて、字幕機能を実現できたことを大変嬉しく思う」と述べています。また、今後も利便性を向上させるため、ユーザーの選択を尊重したサービス展開を行っていく意向を示しました。
まとめ
『スタディサプリ高校講座』の新しい字幕機能は、学びの場においてすべての生徒が平等に情報を受け取れる環境の構築を目指しています。リクルートは、教育の可能性を広げるため、引き続き革新を追求していく所存です。詳細は公式サイトをチェックしてみてください。
『スタディサプリ』公式サイト
リクルートについて
2019年には、国内で5,000校以上の高校で利用されているこのサービスは、学生たちにとって貴重な学びの手段となっています。教育の質を向上させるための取り組みは、今後も続けられます。