新会長若山正人氏の任命について
公益財団法人日本数学検定協会(以下、当協会)は、2025年6月14日に開催した評議員会にて新たに会長に若山正人氏を選任しました。前会長の甘利俊一氏は名誉会長に就任し、今後も教育現場への影響力を発揮し続けることとなります。
新会長のプロフィール
若山正人氏は、1955年に生まれ、広島大学の大学院で数学を専攻し1985年に理学博士の学位を取得しました。九州大学の名誉教授であり、現在はZEN大学の学長も務めています。彼の経歴には、数理・データサイエンスの評価において豊富な実績があり、特に産業数学の拠点である九州大学マス・フォア・インダストリ研究所の初代所長として知られています。
数学検定の重要性
当協会が実施している実用数学技能検定「数検」は、1999年の設立以来、数学の重要性を広める活動を行ってきました。数検は国内外で広範な受験者を持ち、数学力を測る重要な指標となっています。特に、デジタル社会が進展する中で、数学や算数の実用的な技能を測ることの重要性が増しています。
教育環境の急激な変化
近年では、高度な数学力を必要とする職業が増えており、数理・データサイエンス分野の重要性が高まっています。また、AI技術の進歩や国際化の波が教育環境に大きな影響を与えているのも事実です。これに対応するため、当協会は「信頼性と有用性の高い数学に関する検定事業」を実施し、社会に貢献することを目指しています。
若山新会長のビジョン
若山氏は就任にあたり、「情報化社会における教育環境の変化に迅速に対応し、子どもたちに最適な学びを提供することが私たちの使命です」と述べています。特に、数学がもたらす問題解決能力の重要性を訴え、子供たちに楽しく、効果的に学んでもらうための取り組みを強化する考えを示しました。
今後の取り組み
今後、当協会は新たに『データサイエンス数学ストラテジスト』資格制度を運営し、ビジネス数学検定も行っていきます。これにより、実社会で通用する数学力を身に付けた人材の育成にも力を入れていきます。また、情報発信においてもデジタル技術を取り入れ、受験者がよりアクセスしやすい環境を整えていく予定です。
結び
日本数学検定協会は、若山氏のリーダーシップの下、数学教育をより深く浸透させるべく、様々な公益活動を通じて理念を実現するために邁進していきます。未来の数学教育の充実に向けて、協会全体が一体となり、変革を続けていくでしょう。