第47回サントリー学芸賞、8名の優れた業績が認められる
公益財団法人サントリー文化財団(理事長:鳥井信吾)は、第47回「サントリー学芸賞」の受賞者を発表しました。この賞は、毎年国内外で発表された優れた著作物を対象に、独創的かつ重要な研究や評論活動を行う方々を顕彰するものです。今年は政治・経済、芸術・文学、社会・風俗、思想・歴史の4部門において、8名の受賞者が選ばれました。受賞者には正賞として楯と副賞に300万円が贈られます。
受賞者リスト
以下は、各部門ごとの受賞者およびその対象作品です。
政治・経済部門
『就職氷河期世代――データで読み解く所得・家族形成・格差』(中央公論新社)
『模索するNATO――米欧同盟の実像』(千倉書房)
『はじめての戦争と平和』(筑摩書房)
芸術・文学部門
『無意味なんかじゃない自分――ハンセン病作家・北條民雄を読む』(講談社)
- - 細川 瑠璃(東京大学大学院総合文化研究科専任講師)
『フロレンスキイ論』(水声社)
社会・風俗部門
- - 鈴木 昂太(国立民族学博物館人類文明誌研究部助教)
『比婆荒神神楽の社会史――歴史のなかの神楽太夫』(法藏館)
- - 松永 智子(東京経済大学コミュニケーション学部准教授)
『米原昶の革命――不実な政治か貞淑なメディアか』(創元社)
思想・歴史部門
- - 鶴見 太郎(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
『ユダヤ人の歴史――古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』(中央公論新社)
- - 師田 史子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教)
『日々賭けをする人々――フィリピン闘鶏と数字くじの意味世界』(慶應義塾大学出版会)
贈呈式について
贈呈式は12月8日(月)に東京で開催される予定です。この栄誉ある賞を受賞した研究者や著作は、表彰されることで一層社会や文化に貢献することが期待されています。
過去の受賞と選考プロセス
サントリー学芸賞は1979年に創設され、今年度を含めて395名が受賞してきました。毎年1月以降に出版された著作を対象に、各部門の選考委員が優れた作品を推薦し、二度の選考委員会でしっかりと審議が行われます。この過程では新進気鋭の研究者や評論家が重視されます。
公益財団法人サントリー文化財団について
サントリー文化財団は、サントリーの創業80周年を記念して設立され、現在までに社会と文化の学術研究を支援するための活動を続けています。公式ホームページでは更なる詳細情報を提供しています。
サントリー文化財団