聖隷福祉事業団がAIカメラで福祉施設の安全を確保
近年、福祉施設においては、利用者の安全を守るための取り組みが重要視されています。特に、自立した生活を求められる高齢者や障害者にとって、屋外での事故リスクを低減することは大きな課題です。そんな中、社会福祉法人 聖隷福祉事業団が、株式会社Opt FitのAIカメラ「離設検知サービス」を導入しました。この取り組みは、利用者の安全を守りながら自立を尊重する新たなアプローチとして注目されています。
導入の背景
聖隷厚生園讃栄寮では、利用者一人ひとりの意思や生活リズムを尊重し、自立した生活を支援することに力を入れています。しかし、外出時に事故や道迷いなどに遭遇するリスクが高い利用者も多く、これまでには所在がわからなくなり自力で帰れず、職員が長時間捜索にあたることも少なくありませんでした。こうした状況を受けて、AIを活用した支援が必要とされるようになりました。
この「離設検知サービス」の導入により、行動を制限するのではなく、迅速に変化に気づいて声かけや見守りにつなげる仕組みが構築されることとなりました。これにより、より安全に生活を送れる環境づくりが進められています。
導入後の変化
AIカメラが導入されて以降、利用者の行動の変化を職員が迅速に把握できるようになりました。これまでより早い段階で「屋外に向かう兆し」を察知できるため、利用者の状況に応じた適切な声かけや見守りが行いやすくなり、事故を未然に防ぐことが可能になったのです。また、行動の変化を複数の職員で共有できるようになったことで、経験則に偏らず情報に基づいた判断・対応を行える土台が整いました。
これにより、従来のように「何かが起きてから対応する」だけでなく、事前に「予防的見守り」を行うことができるように進化。結果として、利用者の安心感が向上し、職員は心理的な負担も軽減されています。福祉施設における見守りの概念が、新たな局面を迎えつつあるのです。
社会福祉法人 聖隷福祉事業団の方針
聖隷福祉事業団は、利用者の希望する生活支援を行っていますが、リスクへの配慮も重要です。特に外出先での転倒や所在不明の際に職員が捜索を行う必要がある事態を防ぐため、AIカメラの設置は欠かせません。
設置後は、対象となる利用者がAIカメラによって検知され、職員が迅速に対応できる体制が整いました。このおかげで、利用者にとっても、安全に外出ができる心理的な安心感が高まっています。
今後の展望
株式会社Opt Fitは、AIカメラを用いた仕組みで人への依存度を下げ、持続可能な社会インフラの構築を目指しています。テクノロジーは人の代わりではなく、利用者の「その人らしい生活」を支え、職員の気づきや判断を本質的なケアに集中できるよう補完する役割を果たすことを目指しています。
見守りは「管理」から「寄り添い」へと進化しており、今後も「予防的見守り」を社会に広め、誰もが安心して暮らせる福祉の現場を創り上げるために尽力していく所存です。