アリババが女性アスリートの偉業を称えるショートフィルムを発表
Eコマース及びテクノロジーの先進企業であるアリババグループが、女性アスリートの功績を称えるショートフィルム「女性アスリートの偉業に捧ぐ(仮題)」を初めて公開しました。このフィルムは約8分間の作品で、男女平等の推進に向けた歴史的な取り組みを強調しています。アリババのクラウド技術を用いて色合いが復元された過去のオリンピックの女性アスリートの写真が登場し、観る者に深い感動を与えます。
このフィルムの公開は、2024年にパリで開催されるオリンピックに先駆けて行われた「アリババイブニング」というイベントで行われました。このイベントには、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長も出席し、アリババの取り組みを称賛しました。「『To the Greatness of HER』は、スポーツ界における女性たちの偉大な進歩を明らかにします」とバッハ氏は語り、特にアリババのAI技術による取り組みの価値について触れました。
近代オリンピックでは、1900年のパリ大会における女性アスリートの参加率はわずか2.2%でしたが、近年では急速にその数が増加しています。2024年のパリ大会では、ついに女性アスリートの参加率が50%に達します。この歴史的な進展を記念し、アリババはスザンヌ・ランラン、張山、キャサリン・スウィッツァーという3名の著名な女性アスリートをフィーチャーしたフィルムを制作しました。
スザンヌ・ランランは、1920年に開催されたオリンピックで多大な功績を残したテニスプレーヤーです。彼女の活躍は、女性アスリートにとっての道を切り開くものでした。張山氏は1992年のバルセロナオリンピックで金メダルを獲得した際、同じく男女混合スキート射撃での勝利を収めたことで知られています。彼女は、「単にスポーツが好きだったから出場した」と語り、スポーツへの情熱を語りました。
また、キャサリン・スウィッツァー氏は、1967年にボストンマラソンに公式に出場した最初の女性として有名です。彼女は、女性アスリートの地位向上に大きな影響を与えており、彼女の行動が女子マラソンをオリンピックに導くきっかけとなりました。スウィッツァー氏は、テクノロジーによる歴史的な写真の復元を通じて、スポーツにおける進歩を振り返る意義を述べました。
ショートフィルムは、AI技術を活用して古い歴史的アーカイブを鮮やかに蘇らせるプロセスを経て完成しました。アリババクラウドは、1924年パリオリンピックの映像を復元し、カラー化することで、過去の瞬間を観客に届けます。この取り組みは、アリババが持つ包括性と公平性の価値観を体現するものです。
これまでのアリババの取り組みとして、同社の全従業員の約47.2%が女性であり、経営陣の41.4%、取締役会の30%が女性で構成されています。アリババは、テクノロジーを通じて多様性を尊重し、女性の地位向上を目的とした企業文化を育んでいます。
アリババ株式会社は2017年からIOCとのパートナーシップを遂行しており、スポーツアーカイブを変革する取り組みが進められています。2030年には、より効率的で魅力的なオリンピックの実現に向けて貢献していくことが期待されています。過去と未来をつなぐこのショートフィルムは、今後のオリンピックにおける多様性推進の重要な一環となることでしょう。