通信制高校のイメージと世代間の意識の違い
株式会社プレマシードが実施した「通信制高校に関するイメージ調査」によれば、2024年5月時点で通信制高校に在籍する生徒数は過去最多の29万118人に達しました。この背景にはコロナ禍における多様な学びのスタイルへのニーズの高まりがあります。調査の目的は、10代の若者とその親世代(40代~50代)に見られる通信制高校のイメージの違いを明らかにし、世代間の意識のギャップを探ることでした。
調査結果のハイライト
1.
通信制高校を身近に感じている10代
調査参加者全体の24.3%が通信制高校に通う知り合いがいると回答し、そのうち39.5%が10代でした。特に、女性10代は43.4%と高い割合を示しており、彼らが通信制高校を近く感じていることが分かります。
2.
世代間のイメージの違い
通信制高校について「良い」とする意見は全体の45.7%。中でも10代は58.0%がポジティブなイメージを持つ一方、親世代では60.5%が「あまり良くない」と回答。これは、親世代が30~40年前のイメージをそのまま持っている可能性が指摘されています。
3.
認知度における差異
「自分のペースで登校日を選べる」といった基本的な仕組みは52.2%の認知度がありますが、専門フォーカスコースに関する情報は低調でした。これは、親世代があまり情報を持っていないことが影響しているかもしれません。
10代が感じるポジティブ・ネガティブイメージ
通信制高校に対し、ポジティブなイメージとしては「不登校でも卒業できる」が39.7%、次いで「仕事をしながら通える」が30.3%と、実際に通っている学生のニーズにも応えています。一方、ネガティブなイメージでは「ひきこもりが多い」が32.8%を占め、社会的偏見の存在が伺えます。
情報収集と相談相手
調査の結果、通信制高校に通うにあたり、公式サイトや比較サイトを通じて情報収集を行う割合が高いことが明らかになりました。相談相手は母親が最も多く、31.2%が母親に相談すると回答。これは、親子間でのコミュニケーションの密さを示しています。
まとめと今後の展望
通信制高校の存在が、次世代の選択肢としてより身近なものになっていることは明確です。10代はこの教育形態を前向きに捉えている一方、親世代は不安や偏見を抱いていることが調査から伺えます。今後は、通信制高校の良い面や多様な選択肢を親世代に広め、イメージの改善を図る必要があります。プレマシードとしても、通信制高校の現況を伝える取り組みを進めていく考えです。
企業概要
この調査は株式会社プレマシードが実施。企業は教育の現状を踏まえたメディア提供を行っています。
調査対象: 男女10代および40代~50代の親世代、全国を対象
調査期間: 2025年1月24日~1月28日
公式サイト:
プレマシード