やましたあつこの個展「reflect」について
11月5日から12月3日まで、東京・南青山にあるギャラリーvoid+にて、作家やましたあつこの個展「reflect」が開催されます。この展覧会では、彼女がこれまで一貫して追求してきたテーマ「邪魔のない幸せ」が描かれ、観る者を内的世界へと誘います。
内面と現実の行き来
やましたあつこは、幼少期のトラウマを基に個人の内面を探求し、社会での現実と折り合いをつけてきました。その作品には、すべての動植物が対等に描かれ、観る者に生命の根源的な美しさを感じさせます。彼女の描く世界は、草木や色彩の粒が広がり、動きを感じさせながらも、静寂の中に強い光を持つ人物や生命力あふれる植物が佇む構図で形成されています。これにより、内面と外界、動と静の絶妙な交差が生まれます。
ベルリンでの新たな挑戦
今回の個展は、2025年の新作も含まれており、特に彼女がベルリンでの生活を通じて得たインスピレーションが色濃く反映されています。昨年、環境に変化を求めてベルリンに移住した際、灰色の天候に包まれた街並みは、かつての自分の陰の部分と共鳴し、彼女の作品に新たな深みを与えました。この展覧会では、ベルリン滞在中に制作された油彩作品約15点が展示され、彼女の内面と世界との関係性を改めて問い直す貴重な機会となります。
作品集「echo」の刊行
さらに、なかでも目を引くのが、2020年から2025年にかけて制作された紙作品に焦点を当てた作品集「echo」の刊行です。この作品集は52ページの構成で、210×267mmの大きさを持ち、彼女の新たな視点が表現されています。ギャラリーの隣接スペース@zone;では、この作品集刊行を記念した特別展示も行われる予定であり、訪れる人々にやましたのアートの総合的な体験を提供します。
個展の詳細
個展「reflect」の開催や、作品集「echo」については、以下の詳細を参考にしてください。
- - 会期: 2025年11月5日(水)-12月3日(水)
- - 展示時間: 12:00-19:00
- - レセプション: 11月8日(土)17:00-20:00
- - 会場: void+(東京都港区南青山3-16-14 1F)
- - 主催: Azone+Associates / void+
- - 定休日: 日・月曜日
- - お問合せ: [email protected]
- - HP: void+公式サイト
未来へ目を向けて
やましたあつこの作品には、観る者の心を通じて自分自身を見つめ直す力があります。彼女の「reflect」は、単なる個展にとどまらず、自己と向き合い、他者との関係性を考え直すための貴重な場となることでしょう。是非この機会をお見逃しなく、アートの魅力に触れてみてください。