「私がリーグの得点王になって、このチームを優勝させる」
アルコ神戸の新キャプテン山川里佳子選手が語る、開幕戦2得点のインパクトとチームへの熱い想い
2024年6月、女子Fリーグで輝かしい活躍を見せたアルコ神戸の山川里佳子選手。女王・浦安との開幕戦で2得点をあげ、チームを勝利に導いた彼女の活躍は、今シーズン、アルコ神戸が目指す「日本一」への強い決意を示している。
6月度月間MVPに選ばれた山川選手は、インタビューで「まさか自分だとは思いませんでした。選んでいただいて嬉しいです。」と喜びを語るとともに、「私一人の力ではなく、メンバーやスタッフ、スポンサーさん、ファン・サポーターのみなさまのおかげで選んでもらえたと思っています。」と感謝の気持ちを述べた。
「当然だろう」というSNS上の反応については、「素直にありがたい気持ちと、開幕に向けて3カ月間、チームで日本一になるという目標に向けてやってきた成果が出てきているのかなと思います。」と謙虚に答えている。
山川選手は、今年の開幕戦で2得点を挙げたことについて、「今年はキャプテンになって、ゴールの部分は監督からも言われてきました。そこで結果を出せて良かったですし、今シーズンのアルコ神戸の流れをつくるのに、あの開幕戦の勝利は大きかったと思っています。」と振り返る。
浦安戦に向けては、「対策というよりも、個の能力を高める練習が多かったですね。相手は日本代表の選手も多く、個人の能力が高いので、そんな相手にも1対1で負けないところにフォーカスしてトレーニングをしてきた成果が出たと思います。」と語る。
そして、ゴールを決めるために意識したことは「トレーニングから、ターンシュートの意識をもっていました。」と明かし、「開幕戦では出せなかったですが、よりゴールに向かっていく姿勢を練習中から意識して取り組んでいました。」と強い意志を感じさせる。
今シーズンの山川選手は、コンディションも非常に良い。その秘訣について、「普段から通っている西宮鍼灸整骨院のトレーナーさんが試合に帯同してくれています。本当にすごいんです(笑)。作成してもらったメニューを全体練習後に1時間くらいやっていたら、走るのが速くなった実感もありますし、動き出しのスピードも変わりました。」と明かす。
さらに、「選手が整骨院に通って、治療だけではなく、体の使い方を向上させるトレーニングをしています。昨シーズンより体が動いていると感じています。」と、コンディション維持に力を入れている様子が伺える。
山川選手は、チームの雰囲気について「今シーズンのアルコは全員が明確に『日本一』を目指しています。メンバーが25人いるので、毎試合、11人のメンバーがベンチに入れません。それでも外れた選手たちがチームのために一生懸命やってくれているので、選ばれた選手はメンバー外の選手のためにという気持ちは強いです。」と語る。
練習から競争は激しいものの、チーム全体で一体感を持ち、目標に向かって邁進している様子が伝わってくる。
チームのテーマである「才能を超えろ」について、「私自身は、自分がキャプテンになるとは思っていなかったので、その立場になったことがまず才能を超えているかなと思います(笑)。あとはこれから、みんなをより引っ張っていく存在になることで、もっと才能を超えてこのチームを日本一にしたい。」と力強い言葉を述べた。
山川選手は、今後の目標について「自分自身は、得点王になること。監督とも『私が得点王になって、このチームを優勝させる』と約束しているので、そこに向けて頑張ります。チームはもちろん日本一を目指しているので、リーグ戦と全日本選手権の2冠を目指して頑張りたい。」と力強く宣言した。
ピッチ内外で、常にチームを鼓舞する山川選手の活躍は、アルコ神戸の未来を明るく照らしている。
山川里佳子(やまかわ・りかこ)
1999年12月2日生まれ、福井県出身。
福井丸岡ラックレディースでフットサルを始め、中学時代に全日本U-15フットサル選手権大会で2連覇を達成。高校からフットサルに専念し、2018年にアルコ神戸へ加入。卓越したテクニックと得点力、そして持ち前の明るさでチームを牽引する。2024年シーズンからキャプテンを務める。