静岡県SDGsビジネスアワード2024での成果
株式会社カインズが、掛川市、株式会社プラニック、株式会社太洋サービス、ヴェオリア・ジェネッツ株式会社、三甲株式会社との共創により進めてきた製品プラスチックの資源循環事業“プラリクル”〈掛川モデル〉が、2025年3月12日に行われた静岡県SDGsビジネスアワード2024で優秀賞を受賞したことが発表されました。この取り組みは、地域社会の課題解決に寄与し、持続可能な発展を目指すものです。
“プラリクル”とは何か?
“プラリクル”は、2050年のカーボンニュートラルを目指す掛川市のビジョンに基づいて進められているプロジェクトで、地域の人々が不要になったプラスチック製品を回収し、新たな製品へと生まれ変わることを目的としています。市民がカインズの掛川店に不要な収納ケースやバケツなどを持ち込み、それらを再生可能な原材料に変換することで、資源循環モデルの確立が目指されています。
2024年4月20日から9月30日までの約5ヶ月間にわたる実証実験では、以下の成果が得られました。
- - 回収量: 65トン(このうち54トンがリサイクルされ原材料化)
- - CO2削減効果: 32トン
- - 焼却コスト削減効果: 約300万円
この成果は、地域の方々が気軽に参加できる手法を採用することで、環境への負荷を軽減しつつ経済的なメリットも生み出すことを実証しています。
今後の展望
カインズは、今後新たなパートナーとしてヴェオリア・ジェネッツ株式会社と三甲株式会社を迎え入れ、実証実験で明らかになった課題を解決するとともに、回収したプラスチックを原料にした商品の開発と販売を進めていく予定です。また、本事業は静岡県内の他のカインズ店舗にも展開される見込みであり、将来的には県外の店舗へも広がることが期待されています。
「くみまち構想」に基づく地域共生への取り組み
カインズは「くみまち構想」という理念のもと、地域の暮らしに深く関わる事業を展開しています。「商業を通して社会の発展に貢献する」という志を持ち、地域のニーズに寄り添った取り組みを進めています。この構想では、店舗やそこで働くメンバーが地域の方々と連携し、共に問題解決を図ることが重視されており、カインズならではの地域貢献の形と言えます。
静岡県SDGsビジネスアワードとは
静岡県が主催するこのアワードは、環境ビジネスに取り組む法人を対象に事業アイデアを募集し、その実現を支援する目的で開催されています。毎年多くの応募があり、様々なアイデアが審査され、最終的に優れた事業が表彰される仕組みです。
このように、カインズの“プラリクル”プロジェクトは単なる廃棄物の回収にとどまらず、地域社会全体がひとつのユーザーとして参加し、持続可能な未来を築く重要な取り組みとなっています。今後の展開から目が離せません。