がん患者のための栄養対策講座と交流会が開催されました

がん治療における栄養対策講座を開催

2023年8月19日、医療法人医誠会が主催する第210回ホロニクス公開医学講座が大阪市にあるi-Mall医誠会国際総合病院にて行われました。この講座は「あなたの力になる食事とはがん治療を支える食事の工夫」というテーマのもと、特にがん治療中の患者さんが悩まされる「がん悪液質」という状態に対する対策を中心に据えています。

がん悪液質とは

がん悪液質とは、がんに伴って起こる体重減少や筋肉量の低下を指します。これが進行すると、食欲も減少し、必要な栄養素が摂取できないため、治療の継続が難しくなることが多いのです。したがって、早期の栄養対策が重要になります。

講座では、管理栄養士ががん患者のために積極的に摂取したい栄養素や、食欲がない時でも取り入れやすい食事法について具体的に解説しました。参加された方々は、日常生活に役立てられる情報を得て、前向きな気持ちを新たにして帰られたことと思います。

患者交流会「さくらサロン」の開催

講座終了後には、がん患者会「さくらサロン」が開催され、医師や看護師を交えた患者さん同士の交流の場が設けられました。参加者からは、「医療スタッフの方々と楽しくお話でき、気持ちが明るくなった」という声や、「初めて医誠会国際総合病院に来て、本当に良かった」といった感想が聞かれ、和やかな雰囲気の中で治療に対する不安や日常生活での工夫について語り合いました。

栄養対策の重要性

がん患者の栄養管理は、治療の効果を高め、生活の質を向上させるための重要な要素です。特にがん悪液質を未然に防ぐためには、日常的な食事から必要な栄養素を意識的に摂取することが求められます。講座では、がん患者さん自身だけでなく、そのご家族や支援者にも役立つ情報がシェアされました。

がん相談支援センターの設立

医誠会国際総合病院では、がん患者さんを支援するため、「がん相談支援センター」を設置しています。このセンターでは、がん情報を集めた冊子の配布や、相談窓口を設け、患者の安心をサポートしています。また、定期的に患者交流会を開催し、医療スタッフとともに役立つ情報や体験を共有する機会を設けています。

さらには、治療に通いやすいよう、放射線治療や化学療法を受ける患者様向けに無料の送迎サービスを提供しており、患者が健康的な生活を送れる環境を整えているのです。