ネクセラファーマの提携先Tempero Bio社がアルコール依存症治療に向けた試験をスタート
ネクセラファーマとTempero Bio社の新たな挑戦
ネクセラファーマ株式会社(以下「当社」)が提携しているTempero Bio社が、アルコール依存症に対する新薬TMP-301のフェーズ2試験を開始したことが、この度発表されました。TMP-301は、経口で投与可能な選択的mGluR5ネガティブ・アロステリック・モジュレーター(NAM)で、アルコール依存症患者の治療に向けた期待がかかります(試験ID:NCT06648655)。
このフェーズ2試験では、アルコール依存症を抱える患者を対象に、TMP-301の安全性や忍容性を評価し、プラセボと比較することでその効果を測定します。これは、アルコールに対する使用状況を改善するための重要なステップとなります。
TMP-301とその意義
TMP-301は、20年以上の科学的研究と開発の結果として生まれた、特異的なメカニズムを持った治療薬です。mGluR5は神経系における重要な受容体であり、その働きを調整することでアルコールに関連する行動を抑える可能性があります。アルコール依存症は、世界中で広く見られる病態であり、その治療薬開発は、多くの患者の生活の質を向上させることが期待されています。
当社の執行役副社長、マット・バーンズは、「当社の提携先であるTempero Bio社がこのフェーズ2試験を始めることに、大変嬉しく思っています。この進展は、当社のNxWave™創薬プラットフォームが提供する革新的な候補物質の能力を証明します。今年は、さまざまな臨床試験データの発表や新たな試験の開始が予定されています。これは非常に重要な一年になると考えています」とコメントしています。
Tempero Bio社の背景
Tempero Bio社は、物質使用障害を中心に治療薬の開発を目指して創立された企業です。2020年に設立され、当社が保有していたmGluR5 NAMのポートフォリオに対するグローバルな独占権を取得したことが、その活動の基盤となっています。
この提携契約によって、当社にはTempero Bio社の株式を持つ権利や、開発、商業化に伴うマイルストンの獲得、製品販売からのロイヤルティが約束されました。しかし、今回はこのフェーズ2試験の開始によって、Tempero Bio社から当社へのマイルストンの支払いは発生しないとのことです。今後、重要な進展があった際には、改めてお知らせするとのことです。
ネクセラファーマのビジョン
ネクセラファーマは、テクノロジーを駆使したバイオ医薬品企業であり、日本および世界中の未満たされた医療ニーズに応じた新しいスペシャリティ医薬品を提供することを目指しています。神経疾患から消化器、免疫、代謝性疾患、さらには希少疾患など、幅広い治療領域に焦点を当て、多様なプログラムの開発を行っています。
東京、大阪、ロンドン、ケンブリッジ、バーゼル、ソウルに拠点を持ち、350名以上のグローバルなスタッフが活躍しています。詳細については、当社の公式ウェブサイトをご覧ください。
会社情報
- 会社名
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ネクセラファーマ株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト7F
- 電話番号
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03-5962-5718