静岡で3D建築誕生
2025-02-17 16:20:33

静岡県に誕生した日本初の3Dプリンターハイブリッド建築の全貌

静岡県に誕生した日本初の3Dプリンターハイブリッド建築の全貌



静岡市に位置するSBSマイホームセンター静岡展示場内に、日本初の3Dプリンター技術を用いたハイブリッド建築が完成しました。これは百年住宅株式会社が開発したもので、鉄筋コンクリートのプレハブ建築と最新の3Dプリンター技術を融合させたものです。このトイレ建屋の完成は、建築業界に新たな風を吹き込む可能性を秘めています。

建築の詳細



建築物は静岡市駿河区にあるSBSマイホームセンター静岡展示場内に位置し、延べ面積54.97平方メートルの1階建てです。鉄筋コンクリート造のこのトイレ建屋は、わずか2か月の工期で完成しました。部材の組立は約4日間で行われ、スムーズな施工が実現しました。

開発の背景



近年、地震や台風、豪雨などの自然災害が頻発する中、堅牢で耐久性の高い建物の需要が高まっています。コンクリート(RC)造は取り組むべき課題が多く、小規模な建築物では普及が難しい状況です。百年住宅はこの問題を解決すべく、コンクリートプレハブ住宅のWPC工法に着目し、3Dプリンターとの組み合わせに着手しました。

ハイブリッド建築の革新



新しいトイレ建屋は、まずPCパネル部材を現場で組み立てた後、その周囲を3Dプリンターによってデザインされた部材で囲みます。この方法により、円形や曲線などの複雑なデザインが可能となりました。部材は13種類に分かれ、軽量化を図るために中空構造になっています。これにより、大型トラックによる運搬が容易になりました。

施工のスピードと効率



このハイブリッド工法では、組立工期が従来の鉄筋コンクリート構造に比べて約1/4に短縮されました。これにより、工事の人件費である職人不足の問題を緩和しつつ、高い耐震性と耐久性を保っています。将来的には、この技術を用いてさまざまな建物への応用が期待されており、特に国の住宅ストック政策に対応可能な設計になっています。

3Dプリンター技術の採用



今回の建設にはオランダのTAM社の3Dプリンターが使用されています。このアーム式プリンターは可動性が高く、オリジナルのモルタルと添加剤を配合した材料を使用しています。もともとスムーズな部材製造が可能で、2名のオペレーターで作業が運営されるため、効率化が図られています。

公共トイレとしての役割



静岡市のこのトイレ建屋は、初めて商業施設のパブリックスペースとして利用される3Dプリンタービルディングです。誰でも見学することができ、最新技術を身近に感じられる貴重な機会となっています。これにより、より多くの人々が3Dプリンター建築の可能性を体験し、理解することが期待されています。

百年住宅について



百年住宅株式会社は2004年に設立され、静岡市に本社を構えています。50年以上にわたりプレキャストコンクリート(PC)パネルの製造を手がけ、クオリティの高い住宅建設に取り組んできました。今後とも、革新的な技術を取り入れ、より良い住環境を提供することを目指しています。

新しい建築技術を用いたこのトイレ建屋は、これからの建築業界におけるさまざまな展開を予感させるものであり、静岡県の技術力と未来への希望を象徴しています。見学希望者は、百年住宅㈱の企画総務人事部までご連絡ください。


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会社情報

会社名
百年住宅株式会社
住所
静岡県静岡市駿河区大谷2-20-234階 本社
電話番号
054-237-0500

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