新たな視点で探る「きょうだい不登校」
2026年8月7日、明治図書出版株式会社から刊行される書籍『きょうだい不登校「学校に行きたくない」を連鎖させない家族のあり方』は、家族における不登校の影響に新たな光を当てています。
この本が特に注目される理由は、一般的に語られない「きょうだい不登校」に焦点を当てているからです。不登校は近年、社会的関心を集める重要なテーマとなっていますが、その影で、あるいは表舞台に出てこない問題として、きょうだいが与えられる影響があることにはあまり注意が払われていません。
不登校とその影響
文部科学省の調査によると、日本の小・中学校で不登校に悩む児童生徒は353,970人を数え、過去最大に達しています。この不登校の事例は、特定の家庭に限らず、幅広い層で発生しており、「きょうだい不登校」という新たな現象も多くの家庭によって経験されています。
特に、「上の子が不登校になると、下の子も学校に行きたがらない」という声なき不安が、保護者の間で広がっています。「うちもそうなるのではないか?」という懸念を抱く親たちにとって、この問題は非常に深刻です。不登校の子どもを支えるだけでも大きな負担となりますし、その影響がきょうだいにまで広がると、さらなる不安定な状況が生まれます。
きょうだいの苦悩
研究データからも、きょうだいの不登校が積極的に影響を与えていることがうかがえます。ある調査では、37.7%の保護者が「きょうだいの不登校」を要因として挙げています。これにより、きょうだいにかかる精神的な負担や、孤独感、さらには結果としての不登校状況が浮かび上がります。特に、きょうだいは「自分はしっかりしなければ」と無理に自分を押し殺し、結果的にストレスをため込むといった悪循環が発生することもあるのです。
本書の特徴
本書の著者である山本りかさんは、実際に三人の子どもが不登校を経験した実践者です。その経験を基にし、単なる理論ではなく実情に即したリアルな視点で問題提起を行っています。著者は「こうあるべき」といった固定観念に縛られず、現実に存在する問題に対して正面から向き合っており、「新しい日常をどう構築するか」という視点を重視しています。
特に、孤立そして精神的な苦痛に悩む母親に対して、外に出ても居場所を得る方法についての提案がなされ、それが本書の大きな特徴の一つとなっています。このように、きょうだいを持つ家庭が直面する複雑な状況や感情を和らげる手助けとなる内容が豊富に盛り込まれています。
書籍情報と著者紹介
書名:きょうだい不登校「学校に行きたくない」を連鎖させない家族のあり方
著者:山本りか
発売日:2026年8月7日
定価:1,870円(税込)
出版社:明治図書出版株式会社
著者の山本りかさんは、同じきょうだい不登校の経験を持つ親として、情報の共有や悩みの相談ができる場を提供する活動をされています。さらに、音声SNSやLINEグループを通じて多くの親とつながり、講演会や教員研修を通じても不登校の理解を深める取り組みを行っています。
結論
『きょうだい不登校』は、一部の家庭だけの問題ではないということを理解し、今後の家庭教育や社会問題として重要な意味を持つ一冊です。この書籍を通じて、多くの家庭が抱える不安が軽減され、よりよい家族関係の構築へとつながることを期待します。