オープンソースでテストメールを提供する「test-mailsプロジェクト」の始動

メールシステムの新たな支援の形、「test-mailsプロジェクト」始動

最近、エキサイト株式会社が発表した「test-mailsプロジェクト」が注目を集めています。このプロジェクトは、メールシステムのテストに必要な多様なメールを収集し、誰でも自由に利用できる形で提供することを目的としています。これまでメールのテストには多くの手間がかかっていましたが、これによりテスト作業が大幅に効率化されることが期待されています。

プロジェクトの背景

エキサイト株式会社は2013年に自社のメールシステム「エキサイトメール」をリニューアルし、オープンソースソフトウェアを積極的に取り入れました。しかし、新しいシステムの検証には多種多様なテストメールが必要であり、そこで生じた負担を軽減するため、このプロジェクトが立ち上げられました。株式会社クリアコードとの協力により、自由に再利用できるテストメールの集積が進められています。

テストメールの特徴

「test-mailsプロジェクト」では、通常のテストメールに加え、行儀が悪いとされるメールも収集します。行儀の悪いメールとは、RFC5321に準拠せず、MTAの限界を超えたり、日本の携帯キャリア独自の仕様を含んでいるものなどです。これらのメールが存在することで、メールサービス提供者は特別な対応を求められ、また消失や文字化けの問題に対処する必要性が生じます。これに対応するため、行儀の悪いメールのテストデータ収集が不可欠となります。

プロジェクトへの賛同

このプロジェクトには、既にいくつかの企業が賛同しており、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社もその一つです。同社は、過去のメールシステムのオールOSS構築の際に、テストメールのテーマを検討した経験があるため、本プロジェクトの意義をよく理解しています。また、株式会社デージーネットも、テストメールを収集して公開することでメールシステムの信頼性向上に寄与することを期待しています。

収集方法と今後の展開

「test-mailsプロジェクト」では、個人や企業からの協力を広く募集しています。様々な形のテストメールを集めることで、より網羅的なテストが可能となります。エキサイト株式会社は、リニューアルに伴って作成したテストメールを利用し、今後もプロジェクトに参加していく状態です。

このプロジェクトによって、テストメールの標準化とオープン化が進むことで、メールシステムの品質向上に寄与することが期待されています。なお、プロジェクトの詳細や参加希望の方は、以下の情報からお問い合わせください。