活魚業界の新たな挑戦:鉄道による物流モデル
活魚業界の将来に向けて、日建リース工業株式会社は新たな物流モデルを模索しています。2026年1月末、同社は魚活ボックスを使用した鉄道を活用した活魚の輸送検証を実施しました。この検証は、ドライバー不足や輸送力低下が懸念される中で、活魚の安定供給を図るための重要な一歩となります。
背景 : 物流環境の変化
2024年4月からのドライバーに対する労働時間規制の強化は、トラック輸送に影響を与えると考えられています。特に活魚輸送は、専門技術を有するドライバーと専用の活魚車両に依存しており、次のような課題が存在します。
- - 車両の老朽化と更新コストの増加
- - 専門技術の担い手不足
- - 業界からの廃業が増加
これらの要因が重なり合うことで、今後の輸送力が不足すると予測されています。この課題を克服するため、活魚輸送の新しいアプローチを模索する必要があります。
検証の概要
このプロジェクトでは、活魚専用コンテナ「魚活ボックス」を利用し、愛媛県宇和島市の養殖場から380尾の養殖真鯛をトラックで運搬しました。次に、松山貨物ターミナルから大阪貨物ターミナルまではJR貨物を使用し、堺市には再びトラックで輸送しました。全体の輸送時間は約28時間でしたが、到着時の魚の状態が非常に良好であったことから、この手法の品質保持の有効性が確認されました。
魚活ボックスの特長
魚活ボックスは活魚輸送のために設計された専用コンテナで、さまざまな機能を備えています。
- - 約1,200リットルの水容量
- - エアレーションポンプによる酸素供給
- - 溶存酸素濃度の常時計測
- - 規定値以下の場合の自動酸素供給機能
真鯛を運ぶ際には、専用カゴを使用することで160~200尾の輸送が可能となり、電源供給は固定設置時は100Vに、輸送中はバッテリー駆動となります。通常使用では11時間、バッテリーを増設すれば最大33時間の輸送が可能です。
今後の展望
日建リース工業は、鉄道を利用した活魚物流の発展を進め、特に養殖魚の安定的な供給を実現する持続可能な物流モデルの構築を目指しています。この実証ケースを通じて、より効率的で信頼性の高い物流システムが生まれることを期待しています。活魚業界における新たな希望を感じさせる取り組みとして、今後の展開にぜひご注目ください。