新たな水素供給法
2025-03-07 16:06:23

商船三井が実現した世界初の船上グリーン水素陸揚げの実績

船上でのグリーン水素生産、陸上供給の新しい道



株式会社商船三井が掲げる「ウインドハンタープロジェクト」は、いまやゼロエミッションの未来を切り開いています。プロジェクトでは、洋上の風力を活用してグリーン水素を生産し、その水素を陸上に供給するという、世界初の試みに成功しました。これにより、持続可能なエネルギーの新しい供給モデルが確立されたのです。

なぜグリーン水素なのか?



グリーン水素は、再生可能エネルギーを活用して生成された水素のことを指します。従来の水素製造方法に比べ、温室効果ガスの排出が大幅に低減されるため、脱炭素社会の実現に向けた重要な要素とされています。商船三井は、2021年度から続く実証実験を通じて、グリーン水素を船上で生産するテクノロジーの開発に成功しています。

ウインズ丸の活躍



プロジェクトの中心となるのが実証ヨット「ウインズ丸」です。この船は、洋上で風力を利用して水素を生成し、貯蔵するシステムを持っています。特に、2023年度から東京湾でグリーン水素の供給を開始することに重点を置くことで、さらなる実績を挙げてきました。

船内では、ウインズ丸が生産した水素を水素キャリアであるメチルシクロヘキサン(MCH)に変換。これにより、水素エネルギーの運搬や管理が効率化され、陸上での供給が現実のものとなりました。大村湾との違いや、東京湾特有の悪海象に対応するためのさまざまな改良も施されています。

今後の展望



商船三井は、2025年度に向けてさらなる水素生産を計画しています。この年には、中央防波堤エリアに電力供給ができるよう、約100Nm³の水素供給を予定しています。これが成功すれば、商船三井としての一歩を跡づけることができるのです。また、国内の水素バリューチェーンの構築に向けて、大型実証船の建造も検討されており、2030年代には商用化が見込まれています。

さらに、2025年には大阪・関西万博に出展し、「未来の都市」のパビリオン内で技術のモデルを展示する予定。これにより、国際的な注目を集め、脱炭素社会に向けた取り組みがさらに加速することでしょう。

まとめ



商船三井の「ウインドハンタープロジェクト」は、洋上での水素生産を新たな次元へと推し進めています。この技術革新は、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた重要なステップであり、今後の展開が期待されます。これからの日本が水素社会に向けて進む姿を見逃せません。


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会社情報

会社名
株式会社商船三井
住所
東京都港区虎ノ門2-1-1 商船三井ビル
電話番号

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