越谷市が誇る「きらポ」とは?
埼玉県越谷市は、健康ポイント事業「きらポ」を通じて高齢者の健康維持と介護予防を推進しています。この取り組みは、株式会社ベスプラと連携し、ICTの活用を通じてスマートフォンアプリ「脳にいいアプリ」を利用したプログラムです。「きらポ」を活用することで参加される高齢者は、日常の健康活動に応じてポイントが付与され、これをキャッシュレス決済に交換することが可能です。
この事業は、コロナ禍における高齢者の体力低下を防ぐためにスタートしました。具体的には、歩行や脳トレ、地域イベントへの参加によるポイント取得を通じて、楽しみながら健康を促進することを目的としています。
具体的な成果と利用者の反応
「きらポ」は、2023年から11か月が経過した段階で、参加者は1,751名に達し、地域の65歳以上人口の約2%がこの事業に参加しています。その中でも、多くの高齢者が介護予防の実感を得ており、71.3%が「きらポを利用したことで介護予防につながっている」と回答しています。また、47.7%が「自分の生きがいの一つになっている」と感じていることからも、日常生活の質が向上していることが伺えます。
さらに、参加者の総歩数は約31億4,180万歩に達し、これを医療に換算すれば約1億9,164万円のコスト削減に相当します。参加者が楽しんで運動する中で、実際の健康増進が数値で示されるのはとても素晴らしい成果です。特に高齢者からは「なかなか外に出る機会がなかったが、ポイントを考えると行動するようになった」といった声も寄せられています。
自治体と市民の協力による取り組み
この事業は、越谷市が「こしがや元気“光齢者”プロジェクト」の一環として実施しています。地域共生推進課の担当者によれば、プロジェクトにより、市内の高齢者に関する施策を一つにまとめ、周知することができたとのこと。また、参加者から寄せられた「脳トレの種類を増やしてほしい」との意見に対しても積極的にサービスの向上に取り組む姿勢が見受けられます。
今後は、利用者の期待に応える形で、ポイント交換の手段を拡充し、「きらポ」の利用促進に力を入れていく考えです。担当者は「効果が出ている施策なので、可能な限り継続し、高齢者福祉に役立てたい」と意欲を見せています。
株式会社ベスプラ代表のコメント
この取り組みを監督する株式会社ベスプラの代表取締役・遠山陽介氏は、「越谷市の『きらポ』は埼玉県「健康長寿県」という目標に沿った先進的な取り組みです。ICTを用いた健康促進の施策を全国に広めていきたいです」とし、今後の展望にも期待を寄せています。
まとめ
越谷市の「きらポ」は、高齢者に新たな生きがいと健康を提供する画期的な事業です。地域全体が協力し合い、健康づくりと地域活性化を進める姿勢は、多くの自治体での模範となるでしょう。今後さらに多くの高齢者が参加し、健康的で充実した生活を送れることを期待しています。
現時点での「きらポ」の特設ページは
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