ネルソン・ホー個展
2025-11-19 11:15:56

ネルソン・ホーが描く心の風景、個展「鏡中花、水中月」の魅力とは

ネルソン・ホー個展「鏡中花、水中月」に潜む深いテーマ



2025年12月6日から27日まで、東京・新宿のルートKコンテンポラリーで、マレーシア出身のアーティストネルソン・ホーの個展「鏡中花、水中月 - A Mere Reflection of Flower and Moon」が開催されます。ホーは多摩美術大学で日本画を学び、そこから岩絵具や陶芸、写真、インスタレーションといった多様な素材を用いて、現代社会におけるLGBTQやメンタルヘルスの問題に真正面から向き合っています。

本展のテーマである「鏡中花、水中月」は、中国の慣用句「鏡花水月」に基づいています。これは、美しいものが儚く手に入らないことを象徴しています。ホーの言葉「イスラム宗教色の強いマレーシアに育ったゲイの私にとって、美は宗教に代わるものでした」に示されるように、彼の体験から生まれた作品群は、濃密な宗教文化の中で生活するLGBTQの人々にとっての精神的な拠り所を探るものです。

クィアの視点での美と精神的なサバイバル



ホーの作品は、現代社会が直面する根源的な課題に対する丁寧な答えを提供しており、美は単なる贅沢品ではなく、精神的な「サバイバルの必需品」であると訴えています。彼は、クィア文化を通して美の概念を再構築し、すべての現代人が抱える心の痛みに共鳴する作品を作り上げています。

展覧会場では、ホーの新作ペインティングや立体作品が展示されるだけではなく、戦後日本のデザインスタイルを代表するイサム・ノグチや水之江忠臣、柳宗理の家具も配置され、日常に溶け込む美しさが表現されています。これにより、ギャラリーは「クィアの聖域」として再構成され、来場者は日々の中に潜む美を再発見することができるのです。

展覧会のイベントと特別な体験



また、会期中には記念行事も多数予定されています。初日の12月6日には、内海潤也氏を招いたギャラリートークが行われ、彼の視点からクィアアートについて深く掘り下げる機会が提供されます。さらに12月13日には、Nixie HumidityとAndromedaによるドラァグクイーンパフォーマンスも開催され、まさにクィア文化の美を体感できる贅沢な時間となることでしょう。

ネルソン・ホーによる本展は、単なるアートワークの展示にとどまらず、心に響くメッセージを持つ作品の数々で構成されています。そのアートを通じて、鑑賞者が自己を見つめ直し、新たな視点を得られることを期待しています。この機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

展示会詳細


  • - 期間: 2025年12月6日(土)〜12月27日(土)
  • - オープニングレセプション: 12月5日(金)17時〜
  • - 会場: √K Contemporary
  • - 所在地: 東京都新宿区南町6
  • - 開場時間: 13:00–19:00
  • - 休廊日: 日・月
  • - 詳細: 公式ウェブサイト


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会社情報

会社名
美術商社盛林株式会社
住所
東京都新宿区南町6
電話番号
03-6280-8808

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