大阪歴史博物館特集展示「郷土玩具が好き」
大阪歴史博物館では、特集展示「郷土玩具が好き―風土と造形の愉しみ―」が開催されます。この展示は、全国各地の郷土玩具を集め、地域の風土や文化を反映したその魅力を取り上げています。温かみのある郷土玩具に触れながら、地域の歴史や文化を感じることができる貴重な展示です。
郷土玩具の魅力를再発見
郷土玩具は、木材や紙など手に馴染みのある材料を使用して作られ、地域の民間信仰や習慣と密接に関連しています。素朴さや可愛らしさだけでなく、これらの玩具には深い祈りや願いが込められていることが多く、見る人々の心をつかむ魅力があります。
本展示では、郷土玩具の魅力を、素材、モチーフ、そして造形に着目しながら紹介していきます。新しい発見と共に、この懐かしさを感じる作品たちを楽しんでいただければと思います。
展示資料の紹介
展示資料には以下のような郷土玩具が含まれています。
1.
木版千代紙おもちゃ尽くし 大正時代~昭和時代(木村コレクション)
様々な玩具が描かれた尽くし絵が特徴で、犬張子やみみずく人形など、東京近郊で作られた玩具ですが全国的に広まっていました。まだ自動車のおもちゃも描かれた絵は、新旧の玩具を見る楽しさがあります。
2.
犬張子 大正時代~昭和時代(宮脇コレクション)
丸いフォルムと花模様が特徴的な犬張子は、東京を代表する郷土玩具です。本来は子どもの健康を願いお産が軽いとされる犬がモチーフになっています。平安時代から続く伝統的な玩具の一つです。
3.
伏見人形 一文牛 明治時代~大正時代(宮脇コレクション)
伏見稲荷大社の参道で販売される土人形です。特に、一文牛は見た目の素朴に反し、江戸時代から続く伝統があります。この牛は天然痘除けの願いを託されたもので、実に興味深い歴史を持っています。
4.
大阪張子 神農の虎 昭和22年(1947)以降(柴垣コレクション)
大阪市中央区の神農祭で頒布される張子の神虎は、地域の人々に長年愛されてきた縁起物です。神農祭と共に流行したコレラの際の歴史を持つこの張子は、日本が抱える民間信仰の一端を垣間見ることができます。
開催情報
- - 名称: 特集展示「郷土玩具が好き―風土と造形の愉しみ―」
- - 主催: 大阪歴史博物館
- - 会期: 令和8年(2026年)1月14日(水)~4月6日(月)※火曜日は休館
- - 開館時間: 午前9時30分~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
- - 会場: 大阪歴史博物館8階特集展示室
〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-32
- - 観覧料: 大人600円(20名以上は540円)、高校生・大学生400円(20名以上は360円)
※中学生以下、大阪市内在住の65歳以上、および障がい者手帳を持つ方(介護者1名を含む)は無料。
また、展示解説も行われる予定があり、1月24日、2月21日、3月21日にそれぞれ午後2時から約30分間予定されています。学芸員が直接展示品について解説を行い、参加にあたっては事前申し込みが不要です。
最寄りの駅からもアクセスが良く、お子さまから大人まで楽しめる内容となっています。この機会にぜひ郷土玩具の世界に触れてみてください。