コミュニティ・ホスピタル構想
2023-04-25 12:00:01
中小病院の再生を目指す「コミュニティ・ホスピタル」に15億円の資金調達を実施
中小病院の再生を目指す「コミュニティ・ホスピタル」構想
医療介護コンサルティング企業である株式会社メディヴァは、子会社のシーズ・ワンを通じて、経営不振に苦しむ中小病院を地域包括ケアシステムの中核である「コミュニティ・ホスピタル」に転換するため、総額15億円の資金調達を成功させました。
この構想の背景には、日本の病院の約70%が200床未満の中小病院であり、多くが経営赤字に陥っているという現実があります。医療費抑制やスタッフ不足により、今後も病院経営は厳しさを増すと見込まれており、高度な経営ノウハウと効率的な運営が求められています。
コミュニティ・ホスピタルの具体的な提供内容
今回調達した資金は以下の用途に充てられる予定です。
1. 病院の再生・経営支援、承継支援:地域調査や診療機能の立ち上げ支援、後継者不在時の事業承継などにより、病院の経営をサポートします。
2. 人的支援:総合診療医や他職種の育成を行い、コミュニティ・ホスピタルに必要な人材を確保します。
3. バックオフィス機能のセンター化:医療事務や総務、経理などの業務を業務センターで一元化し、業務効率を高めます。
4. 病院のDX化:電子カルテやCRMシステム等を活用したデジタル化を進め、中小病院の業務を効率化します。
地域との連携と今後の展望
シーズ・ワンはすでに東京都内と北関東に二つの病院をコミュニティ・ホスピタルとして運営しており、今後10年間でさらに60病院を管理する計画です。出資者の東急不動産HDやきらぼしグループなどと連携し、地域の医療と生活の向上に貢献することを目指しています。
医師たちの期待とコメント
「地域での医療の充実は、住み慣れた地域で老いるために必要不可欠です。コミュニティ・ホスピタルがその拠点となるように、シーズ・ワンの取り組みに期待しています」と、コミュニティ・アンド・コミュニティホスピタル協会の武藤正樹代表理事はコメントしています。
経営改善と地域発展へ向けて
「コミュニティ・ホスピタル」としての役割を果たすため、シーズ・ワンは様々なサポートを提供し、中小病院の経営を安定化させつつ、地域の健康と医療を守る仕組み作りに努めています。メディヴァの代表、大石佳能子氏は、「この構想が地域医療を再生させる鍵になる」と語っています。
以上のように、メディヴァとシーズ・ワンが進める「コミュニティ・ホスピタル」構想は、地域医療の再生に貢献する重要な取り組みとして注目されています。さらに、持続可能な医療システムの構築を通じて、高齢化社会における患者のニーズにも応える期待が持たれています。
会社情報
- 会社名
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株式会社シーズ・ワン
- 住所
- 東京都世田谷区用賀世田谷区用賀2-32-18-405
- 電話番号
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