未来支えるテクノロジー
2020-09-18 09:40:17
東大発のロボットベンチャーが目指す未来支える新たなテクノロジー
近年、自律型ロボットは物流や店舗などの現場での活躍が期待されています。その一方で、自律ロボットには限界があり、AIが全ての常識に基づいた判断を下すことは現在の技術では難しい状況です。加えて、様々な業務に対してAIが適切に対応できないため、自律ロボットの導入が進まないという現実が存在します。日本の東京大学出身のスタートアップ企業であるキビテクは、こうした課題を解決するべく新たな技術を開発しています。
HATS:高度自律型遠隔制御システムとは
キビテクが開発を進めている「高度自律型遠隔制御システム(HATS)」は、遠隔オペレーターが簡単に自律ロボットを操作できるように設計されています。このシステムは、従来の自律ロボットが直面する問題、すなわち不測の事態に対処できずに停止する事象を軽減するものです。遠隔のオペレーターがロボットに対して簡単な操作で指示を出し、ロボットが必要に応じて迅速に対応できるような仕組みです。これにより、1人のオペレーターが同時に多数のロボットを管理できるようになり、その結果として運用効率も格段に向上します。
社会的意義
この技術の導入は、新たなテレワークの形を生み出し、障害者やリモートワークによる制約のある方々、また発展途上国に住む低所得者層に対しても新たな雇用機会を提供することを目指しています。これにより、貧困や社会的格差を少しでも解消し、より良い社会の実現に貢献することが期待されています。
資金調達と今後の展望
最近、キビテクは6,840万円の資金調達を行いました。この資金は、次年度の本格的なサービス導入に向けたソフトウェア開発やオペレーションセンターの設立に使用される予定です。このような資本提携により、製造業でのFA(ファクトリーオートメーション)の分野への進出も視野に入れています。
企業パートナーと事業展開
キビテクが今回の資金調達に際して提携した企業には、福岡に本社を置く株式会社シンク・アイホールディングス、株式会社匠、そして大阪の株式会社ウイルテックがあります。各社は、それぞれの専門知識や技術を生かし、キビテクの技術導入を加速する役割を果たします。
キビテクの理念
株式会社キビテクは、東京大学の人型ロボット研究室の出身者を中心に2011年に設立された企業です。その社名には「心の機微」を意味する「キビ」が含まれており、ロボットを通じて人々の幸せに貢献することが最も重要とされています。彼らの技術がもたらす未来がどのようなものになるのか、ますます注目が集まります。
このように、キビテクは単なる高性能なロボットを開発するだけでなく、社会的な意義も持った技術を提供し続けることで、新たな雇用の創出や社会的問題の解決に寄与することを目指しています。その成長と革新に期待と注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
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株式会社キビテク
- 住所
- 東京都品川区北品川 5-7-14グローリア初穂御殿山 101号
- 電話番号
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