大和ハウス、断熱等級6の標準化で新たなステージへ
大和ハウス工業株式会社は、2025年7月2日より全国で戸建注文住宅全商品に「断熱等級6」を標準化することを発表しました。この新たな取り組みは、近年の厳しい気象条件に対応するためのもので、快適な住環境とエコな暮らしを両立させることを目指しています。
厳しい夏対策と省エネ性能の向上
昨今の夏は「酷暑」という表現が使われるほど過酷なものとなり、気温の上昇が続く中、住宅の省エネ性能へのニーズは高まっています。特に、2027年4月から施行される経済産業省資源エネルギー庁が定めた「GX ZEHシリーズ」が新たな基準になります。大和ハウスは、これに先立ち、従来の「断熱等級5」をさらに上回る「断熱等級6」を標準仕様とすることで、強固な住まいの実現を目指しています。
断熱等級6の具体的な取り組み
この新しい基準の標準化により、住宅は高い断熱性能を持ち、酷暑でも快適でエコな暮らしを提供します。「断熱等級6」は、断熱材の厚みを増し、気密性や断熱性を向上。また、2.72メートルの高天井を維持し、開放感のある空間を提供することが特徴です。これにより、エアコンを使用しなくても室内温度の上昇を抑えることができ、具体的には最高気温が40℃の場合、約5〜6℃の温度上昇を防ぐ効果が期待されます。
経済的なメリットも
高断熱住宅への移行は環境に優しいだけでなく、家計にも優しいと言われています。具体的には、年間光熱費が約7.1万円削減でき、太陽光発電システムを導入することで、さらに年間光熱費が約14.1万円削減できるという試算結果が得られています。長期的に見ても、経済的なメリットを享受することが可能です。
GX ZEHシリーズとの連携
「GX ZEHシリーズ」は、外皮の断熱性能を向上させ、省エネルギーを実現するための新しい住宅基準で、再生可能エネルギーの導入によって年間の一次エネルギー消費量をゼロにすることを目指します。これにより、断熱等級6の住宅はGX ZEHシリーズと密接に関連し、未来の省エネ基準となることが期待されています。
対応する住宅商品
「断熱等級6」を適用する商品は、平屋建てと2階建ての戸建注文住宅、さらには規格・セミオーダー住宅も含まれています。具体的には、「xevo Σ」や「xevo GranWood」、「xevo BeWood」などの軽量鉄骨造や木造住宅が対象です。また、2025年10月からは3階建て以上の重量鉄骨造住宅にも適用範囲が拡大される予定です。
まとめ
大和ハウスは「断熱等級6」を標準化し、今後も快適でエコな住まいの実現に向け努力する姿勢を示しました。日本の酷暑対策や2050年カーボンニュートラル実現に向けた重要なステップとなるでしょう。今後の住宅市場での立ち位置に注目です。