NEOWIZグループ、インディーズゲーム発掘でグローバルIP化へ!
韓国のゲーム企業NEOWIZグループが、世界に通用するインディーズゲームの発掘と開発者支援に乗り出している。同グループは、革新的なストーリーとゲーム性を持つインディーズゲームに積極的にアプローチしており、すでに大きな成果を上げている。
注目すべきは、NEOWIZがパブリッシングした2つのインディーズゲーム、『SANABI』と『Skul: The Hero Slayer』だ。
『SANABI』は、娘を失った父親の復讐劇を描いた2Dアクションゲーム。心を揺さぶるストーリー展開と切ない結末で、プレイヤーから高い評価を得ている。開発を担当したのは、5人の大学生で構成されたインディーズゲーム開発会社「ワンダーポーション」。NEOWIZは、規模や開発会社の知名度ではなく、作品の面白さと斬新なストーリーに注目し、2021年に「ワンダーポーション」に協業を提案した。
『SANABI』は、2022年6月にSteamでアーリーアクセスを開始し、「圧倒的に肯定的」(97%)という高い評価を得た。同年11月には「大韓民国ゲーム大賞インディーズゲーム賞」を受賞し、2023年11月にはグローバル発売を果たしている。
一方、『Skul: The Hero Slayer』は、「サウスポーゲームズ」が開発した2Dアクションゲーム。キャラクターの頭を交換しながら戦うというユニークなゲームシステムで、インディーズゲームファンから熱い支持を得ている。2021年の正式発売以来、1年で累積販売量100万枚を突破し、韓国発インディーズゲームとして大きな成功を収めている。現在、コンソールゲーム市場への展開を含め、累積販売量は200万枚を超えている。
NEOWIZグループは、開発会社が開発に専念できるよう、運営、セキュリティ、サービス、マーケティング、法務など、開発以外の業務を全面的にサポートしている。
特に、グローバルプラットフォーム「Steam」でのサービス展開において、各国展開に向けたローカライズやプラットフォーム内で発生する様々な問題に対処している。また、マイクロソフト、Sony、Valveなど、主要プラットフォームホルダーとも積極的に協業しており、韓国国内においてSteamでのソフト配給をしているゲーム会社による単独での割引イベントを実施した最初のゲーム会社でもある。
NEOWIZグループがインディーズゲームを発掘する際に最も重視しているのは、「ナラティブ」と「ゲーム性」だ。
同グループは、この2つの要素が融合することで、プレイヤーのゲームへの没入度を高め、長く愛されるゲームを生み出すと考えている。
実際、『SANABI』は、斬新なストーリーと世界観によって、多くのプレイヤーの心を掴み、ゲームタイトル自体のファン形成にも大きく貢献している。4月にTumblbuckで行われた「SANABIグッズファンディングプロジェクト」では、開始4時間で1億6000万ウォン(日本円換算1,920万円)の後援金が集まり、最終累積後援金は14億ウォン(1億6800万円)を突破した。これは、今年に入ってTumblbuckで2番目に大きなファンディング規模だという。
NEOWIZグループは、今後も「ナラティブ」と「ゲーム性」を兼ね備えたインディーズゲームを発掘し、グローバルIPとして定着できるよう、開発会社を支援していくとしている。
NEOWIZグループのインディーズゲーム発掘戦略は、今後のゲーム業界において、新たな潮流を生み出す可能性を秘めている。