令和7年度地方財政審議会の成果と新たな財政措置について

2023年7月15日、地方財政審議会が開催され、令和7年度の普通交付税及び地方特例交付金についての重要な議題が取り上げられました。この会議では、全国の地方自治体に対する財政支援の算定方法について詳細な検討がなされ、地域のさらなる振興を図るための措置が承認されました。

会議の概要

会議は午前10時から11時30分にわたり行われ、大会長の小西砂千夫氏をはじめとする数名の委員が出席しました。審議の内容は主に、公共財政における配分の公平性を確保し、特に子育て政策や医療施設に関連する財政需要の増加に対応するための改正案が中心でした。

議題の詳細

1. 普通交付税の額の決定:
今年度の普通交付税においては、市町村における基準財政需要額の増加が顕著であることが報告され、特に保育士の処遇改善を含む子育て支援政策の強化が評価されました。

2. 地方特例交付金の額の決定:
各地方団体からの意見を反映させ、特例交付金額の算定基準が改正される見通しです。この措置により、地方自治体の特性に応じた資金支援が実施されます。

3. 省令の一部改正:
交付税及び特例交付金の算定に関連する省令の改正が承認されたことで、より効率的に財源を配分する努力が期待されています。

4. 意見処理の方針:
地方団体からの意見を基に、今後の交付税算定に向けた方針が策定されます。特に補正係数についての議論があったことで、算定の透明性が求められています。

質疑応答のハイライト

審議後の質疑応答では、各委員からの意見が活発に交わされ、基準財政需要額の増加要因として、子ども・子育て政策の影響が指摘されました。また、地方債元利償還金の減少についても意見が出され、長期的な財政健全化に向けた見解が示されました。

特に、地域振興費への密度補正の導入や、マイナンバーカード利活用にかかる費用についての質問が多く寄せられ、地方デジタル社会推進に向けた考え方が明らかになりました。