大阪・関西万博でのワイヤレス給電技術
2025年5月20日から26日の期間に、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンにて、日本のスタートアップ企業である株式会社Space Power Technologies(SPT)が興味深い展示を行います。この展示は「コードも電池もいらないワイヤレスでんき」というタイトルで、次世代のエネルギー利用の新しい形を示すものです。
SPTは京都大学から発展した企業で、ワイヤレス給電技術の研究・開発において最前線を行っています。今回の展示では、約2メートルの高さに設置された送電機から5.7GHzのマイクロ波を利用して、電源ケーブルやバッテリーなしで、1メートル以上の距離で人形やLEDを動作させることができます。これは、マイクロ波を使用したワイヤレス給電技術の一般公開としては極めて珍しく、先進的でユニークな試みと言えます。
安全性への配慮
展示では、透明な電磁波シールドフィルムを使用したアクリルケースで囲まれており、安全性にも十分配慮されています。このフィルムは、人体に影響を与えないよう設計されており、安心して見学できます。技術の革新とともに、安全性も確保されることで、より多くの人々に未来のエネルギー利用を体感してもらえる環境が整っています。
SPTのミッション
SPTは「どこでもエネルギーを使える社会を実現する」ことを目指しており、電源ケーブルや充電の束縛から解放された新しい生活様式を提案しています。この、大阪・関西万博での展示は、今後の社会におけるワイヤレス給電の普及を前提にしたものです。来場者は、未来における当たり前の生活を体験できるでしょう。
複数の応用分野
マイクロ波を利用したワイヤレス給電技術は幅広い応用が期待されています。例えば、工場内でのセンサーやアクチュエータへの給電、オフィスでの家電やモバイル機器の充電などがあります。また、橋梁やトンネルなどの社会インフラのメンテナンスを高度化するためのIoT機器への給電、さらには宇宙太陽光発電による地上へのエネルギー伝送の可能性も視野に入れています。この技術の導入により、電源に縛られた環境から解放された新たな生活様式が実現されるのです。
日本発の技術が作る未来
SPTは、世界をリードするワイヤレス給電技術の開発を進めており、今後も持続可能で自由なエネルギー社会の実現に向けて努力していきます。展示を通じて、誰もが簡単にエネルギーを利用できる未来が目の前に迫っていることを実感することができるでしょう。
出展情報
展示は、2025年5月20日から26日まで行われ、大阪ヘルスケアパビリオンのリボーン・チャレンジで実施されます。特に事前予約は不要で、気軽に立ち寄ることができます。
この機会に、最先端のワイヤレス給電技術を直接体験してみませんか。今後のエネルギー利用の可能性が広がる瞬間を見逃さないでください。