特許実務を革新するAIエージェントの最新事例
2025年7月23日、リーガルテック株式会社が開催したオンラインセミナー「AIエージェントは特許実務の“どこ”を変えるか?」は、811名が参加し、特許業務におけるAIエージェントの活用可能性についての注目が集まりました。今回はこのセミナーで紹介された内容を詳しく掘り下げてみましょう。
セミナー概要
開催日と登壇者
今回のセミナーでは、リーガルテックの取締役COOである平井智之が講演を行いました。参加者からの活発な反応が見られ、特許業務におけるAIの実用性についての理解が深まりました。
AIエージェントの影響
生成AIの進化は、IT革命やクラウド革命に匹敵する影響を及ぼすと提言され、特許業務における人手不足の解消、コスト削減、そして業務の品質向上が具体的な成功事例と共に紹介されました。特に、AIエージェントが提供する効率化の手法は、多くの参加者にとって新鮮なものでした。
AIエージェントを利用するメリット
セミナーでは、MyTokkyo.AiというAIツールの利点が強調されました。以下の3つの利点が特に際立っています。
1.
セキュリティ:MyTokkyo.Aiは、入力したデータをAIの学習に使わない仕組みを採用し、機密性の高い特許データを安全に扱うことができます。
2.
クオリティ:特許分野に特化したデータチューニングを行っているため、汎用AIに比べて高精度な結果を提供できる点が魅力です。
3.
低コスト:月額約2万円(税抜)で利用可能で、自社構築と比べて遥かに低コストで導入できるため、中小企業にも優しい選択肢となっています。
AIエージェントと非AIエージェントの違い
AIエージェントは、単一機能の応答にとどまらず、複数のツールを組み合わせて最適解を導き出すことができる点が特徴です。特許データベースを利用したケーススタディでは、AIエージェントの有効性が鮮明に示されました。
知財業務の現状と提案
知財業務が直面している「本来の業務に手が回らない」という課題に対し、AIの導入がどのようにリソース不足を解消し、一定の品質が確保される環境を作り出すのかが探求されました。「60点を誰でも取れる仕組み」の提案は、多くの業界関係者に新たな視点を提供しました。
ユースケースと活用方法
具体的なユースケースも紹介され、以下のような活用方法が示されました:
- - 発明抽出:会議メモをAIに解析させることで、潜在的な発明を迅速に抽出できる仕組み。
- - 要素分解:技術メモを自動的に整理し、出願候補へと進めるサポート。
- - 比較・独自性判定:新技術案を既存特許に照らし合わせ、異なる点を提示する機能。
これらのモデルは、MyTokkyo.Aiのプロンプト集を使って、誰でも容易に利用できるようになっています。
今後の展開
リーガルテックは、今後も「知財・特許×AI」をテーマにしたセミナーを定期的に開催する予定であり、最新の知見を共有し続ける考えです。AIエージェントの導入によって、特許業務の未来がどう変わるのか、今後の発展が非常に楽しみです。
会社概要
リーガルテック株式会社は、2021年に設立され、特許調査や発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」、自社専用のAIプラットフォーム「AI IPGenius」などを提供しています。近年のテクノロジーの進化を背景に、知財業務の革新に努めています。詳しい情報は公式サイトをご参照ください。
公式サイト:
リーガルテック株式会社