ロエベ財団、茶の湯釜工芸の伝統を未来へ繋ぐ写真展を開催
2023年、LOEWE FOUNDATION(ロエベ財団)は、茶の湯釜工芸の伝統を受け継ぐ大西清右衛門家に対して、6年間の資金援助プログラムを発表しました。このプログラムは、伝統工芸の継承だけでなく、文化的な側面も支援しており、昨年には京都で展示を開催し、大西清右衛門氏とそのご子息・清太郎氏を写したドキュメンタリー映画を上映しました。
今年、ロエベ財団は「浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA」のメインスポンサーとして参加し、写真展を開催します。本展示では、清右衛門氏の妻・詠美氏の視点から、大西家の日常に光を当て、伝統工芸の世界を新たな視点から捉えます。
展示の中心となるのは、写真家・横浪修氏が撮影したシリーズです。横浪氏は、匿名性とアイデンティティを探求した静謐な作品で知られており、今回の展示では、大西家の居住空間や私的な場所に近づいて撮影された写真が展示されます。
さらに、昨年撮影された小見山峻氏と五十嵐邦之氏による、大西清右衛門氏とその工房、工具の写真も展示されます。これらの写真は、横浪修氏の作品と対照的に、伝統工芸の技術や道具、空間をより直接的に表現しています。
大西清右衛門家と写真家たちの邂逅
写真家・横浪修氏は、リズミカルな反復や連続性を通して、アイデンティティと文化的な均質性を探求しています。彼の作品は、個と共同体の関係、文化と自然の融合など、普遍的なテーマを深く掘り下げています。
今回の展示では、横浪修氏の作品を通じて、大西家の伝統工芸に対する強い意志や家族の絆、そして、自然との調和が感じ取れるでしょう。
浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA
「浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA」は、長野県御代田町で開催される写真フェスティバルです。御代田町は、東京から新幹線で90分ほどで行ける場所にあり、近年、アートやクラフトに関心を寄せる人々が多く移り住んでいます。
伝統的なクラフトと現代アートが融合するこの町では、新たな創造的なフロンティアが形成されつつあります。「浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA」では、さまざまな写真表現を通して、御代田町の豊かな自然と文化の魅力を体感できます。
ロエベとカルチャー
LOEWEは、創業以来、文化的な活動に積極的に取り組んできました。2013年にクリエイティブディレクターに就任したジョナサン・アンダーソンは、ファッションと現代生活との深いつながりを重視し、アート、デザイン、クラフトマンシップをブランドの核として位置付けています。
ロエベ財団は、LOEWEが文化を重視する姿勢を表す象徴的な存在です。財団は、工芸、デザイン、写真、詩、ダンスの分野で、創造性の促進、教育プログラムの企画、文化遺産の保護活動を続けています。
ロエベ財団が支援する「浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA」は、伝統工芸と現代写真の融合、そして、文化の継承という重要なメッセージを伝えるイベントです。ぜひ、この機会に、ロエベ財団と大西清右衛門家の取り組みをご自身の目で確かめてみてください。