持続可能な都市開発を目指す
東京都港区のエコロシティ株式会社が、2025年1月30日から次世代パーキング「EcoloPark⁺」(エコロパークプラス)の実証実験を開始します。このプロジェクトは、エコロシティを中心に、ミネベアミツミ、プラグテック、Hakobune、サイプレイスといった企業5社が連携して進められ、環境に配慮した持続可能な都市の実現が目指されています。
次世代パーキング「EcoloPark⁺」の概要
「EcoloPark⁺」は、エコロシティが運営する約4,800拠点の「エコロパーク」を基盤とした新しい形の駐車場です。テーマは「やさしさと、進化する」であり、人々と環境、地域に対して優しい駐車場を展開することを目指しています。
この駐車場では、少子高齢化への対応、環境負荷の軽減、地域住民への配慮といった事項が重視されています。最小限の資材を用いながら、グリーントランスフォーメーション(GX)を実現することが狙いです。防犯対策や不正防止策も充実させており、安全で安心な空間を提供しています。
実証実験の目的とビジョン
本実証実験では、ミネベアミツミのセンサー技術やネットワーク、プラグテックの次世代駐車場サービス「Lott」、HakobuneのEV専用カーシェアサービス「Hakobune EVeryshare」、サイプレイスの多機能LEDサイネージを統合し、次世代パーキングの可能性を探ります。
エコロシティは、以下の目標を定めています:
- - 地域支援体制の構築:災害時における電源供給や物資拠点の役割を果たす。
- - 設置部材の耐久性と持続可能性の検証:再生可能エネルギーを活用し、CO2削減に貢献。
- - 完全キャッシュレス化の実現:利便性と地域還元を強化。
EcoloPark⁺の特徴
環境への配慮
EcoloPark⁺では、環境負荷を削減するため遮熱性舗装「ミラクールロードM」を採用しており、路面温度の上昇を抑制しています。この舗装により、夏の冷房使用頻度を減少させ、結果としてCO2削減に寄与することが期待されています。
災害リスクへの対策
災害時にはEVカーシェアリングサービス「Hakobune EVeryshare」を通じて地域の電源供給をサポートします。平時には環境負荷を軽減するために、ヒョンデのコンパクトEV「KONA」を利用することができます。
安心・快適な設計
駐車スペースは十分な幅を確保し、高齢者や家族連れに配慮した設計です。これにより、駐車時の負担軽減とともに、燃費向上を実現します。
完全キャッシュレス化
次世代サービス「Lott」を導入することで、完全キャッシュレスで運営し、利用者の負担を減少させます。これにより、運営コストの削減も見込まれます。
スマートライティングの導入
省エネ性能の高いLED照明を用い、自動調整機能を備えたスマートライティングが設置されます。これにより、防犯性向上とともに、エネルギーの無駄をなくします。
多機能LEDサイネージ
LEDサイネージを導入し、災害時には避難情報やダイナミックプライシングの表示が可能です。
実証実験の背景
最近では環境問題への意識が高まり、駐車場からのCO2排出量の問題が注目されています。今回の実証実験は、環境保護を意識した新しい駐車場のモデルを構築する目的で行われています。
エコロシティは、過去の経験を元に持続可能な社会インフラを再定義し、カーボンニュートラルの実現に向けて、一歩を踏み出していきます。上山信一氏は、この取り組みをGXやSXを実現するモデルケースとして高く評価しています。
「EcoloPark⁺」の開業は2025年1月30日。今後の展開が楽しみです。