建設現場の新たな労務管理ソリューション
建設業界の中小企業を対象にした新しい労務管理ソリューションが、株式会社大塚商会、勤次郎株式会社、コムテックス株式会社の三社によって発表されました。この連携により、建設現場の勤怠管理が飛躍的に便利になります。
業界の課題と新しいソリューション
現在、建設業界では人員確保が重要な課題となっています。現場責任者は限られた時間の中で多くの業務をこなす必要があり、システム導入後もデータの連携がうまくいかないため、同じ情報を何度も入力しなければならない状況が発生しています。このような状況を解消するため、建設現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められています。
労務管理の効率化
2024年10月1日より提供開始されるこの新しいソリューションでは、大塚商会の建設プラットフォーム内で、勤次郎の『Universal 勤次郎』とコムテックスの『Kizuku』が連携します。これにより、建設現場で従業員の勤怠や協力会社の労働時間を視覚的に把握できるようになります。特に、現場ごとのチャット機能を活用することで、現場情報や図書、報告書、受発注業務の一元管理が可能となり、業務効率の向上が期待されます。
新機能とそのメリット
今回のシステム連携により、現場に打刻機を設置できなかった場合や複数現場を担当する従業員の勤怠管理が大幅に改善されます。『Kizuku』を利用することで、チャットによる入退場管理が可能になり、労働時間の把握も容易になります。また、出面の指標としても活用できるため、より効率的な勤怠管理が実現します。
さらに、勤次郎の『Universal 勤次郎』と連携することで、人事給与システムでのデータを一元利用できるため、給与計算の業務も円滑に行えるようになります。
協力会社の労働時間管理
これまでは、協力会社の労働時間を正確に把握するのが難しいことが多く、従業員の自己申告や現場監督による集計が主流でした。しかし、今回の新システムにより、協力会社の労働時間もリアルタイムで把握できるようになり、集計作業の手間が大幅に削減されます。
各社のコメント
大塚商会の常務執行役員、山田耕一郎は、「この建設プラットフォームは、事務所、現場、協力会社の業務をつなぐDXの基盤です。データ連携を通じて、生産性向上と業務効率化に貢献することを目指しています」と述べています。
勤次郎の加村光造代表は、「協業によって労務管理の効率化が図れることを嬉しく思います。今後も様々な業種に寄り添ったサービスを提供し続けます」とコメントしています。また、コムテックスの竹脇正貴代表は、『Kizuku』が現場運営の円滑化を支援し、勤怠管理にも役立つことを期待しています。
まとめ
建設業界の勤務形態の複雑さを考えると、この新しいソリューションは多くの企業にとって時間とコストの削減に繋がる可能性があります。デジタル化が進む中、労務管理の効率化は、今後の建設業界における重要な課題となるでしょう。