2026年卒就活トレンド:早期化とリアルな体験へのニーズの高まり
就職活動サイト「ONE CAREER」を運営する株式会社ワンキャリアが実施した2026年卒学生向けの調査によると、就職活動の早期化傾向が顕著に表れています。多くの学生が、従来よりも早い段階から選考活動に参加していることが明らかになりました。
夏インターンシップ:志望業界重視、リアルな職場体験を求める声
調査では、2026年卒学生の夏インターンシップへのエントリー社数の中央値は10社、参加社数は4社という結果が出ました。これは前年の2025年卒と比べて増加しており、学生たちの積極的な就活姿勢がうかがえます。
企業選びにおいては、「志望業界であること」が最も重視されている点が注目に値します。選考優遇よりも業界への関心の高さが優先される傾向にあるようです。また、インターンシップ参加の満足度を左右する要因として、「リアルな働く姿を想起できる」点が挙げられました。現場社員からの生の声や、実際の業務に近いワーク内容を体験できるインターンシップが、学生たちに高く評価されているようです。
秋以降:業界・職種を絞り込み、選考活動本格化
夏インターンシップを経て、秋以降は業界・職種を絞り込み、選考活動が本格化する傾向にあります。調査によると、秋冬インターンシップへの参加意向は、夏に選考に参加した業界・職種に集中する学生が大多数を占めています。エントリーする企業数は夏よりも減少し、中央値は5社となっています。これは、大学の授業との両立や、より深く業界・職種を研究したいという意向から来ているものと考えられます。
早期選考へのエントリー開始時期:10月以前が6割以上
早期選考へのエントリー開始時期も、従来よりも早まっていることがわかりました。6割以上の学生が10月以前から早期選考にエントリーを開始している、または開始する意向であることが明らかになりました。この結果は、就活の早期化が加速していることを示しています。
企業の採用戦略への示唆
ワンキャリアのキャリアアドバイザー小林氏によると、就活の早期化は加速しており、学生は早いうちから動き出すべきだと認識する傾向にあるようです。企業は、この流れを踏まえ、学生のニーズに応える採用戦略を立てる必要があります。
特に、夏インターンシップでは、自社だけでなく業界全体の状況を丁寧に説明することで、学生の満足度を高めることができると指摘されています。学生が求める情報を的確に提供することで、採用活動の成功に繋がることが期待されます。
まとめ
本調査の結果は、2026年卒の就活において、早期化とリアルな体験へのニーズがますます高まっていることを示しています。企業は、学生の動向を的確に捉え、効果的な採用戦略を展開していくことが重要です。