エスプールと食べチョクが連携、障害者農園野菜の新たな販路開拓を目指す

エスプールとビビッドガーデンが進める新たな取り組み

東京都千代田区に本社を構える株式会社エスプールが、障害者雇用支援を行う「わーくはぴねす農園」で収穫された新鮮な野菜の新たな販路開拓に乗り出しました。この取り組みは、産直通販サイト「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデンとの連携により実現しています。|

背景と目的

「わーくはぴねす農園」は、約5000名の知的障がい者に就労機会を提供し、92％という高い定着率を誇ります。これまでこの農園で得られた野菜は、主にCSR活動の一環として子ども食堂への寄付や社内の健康施策での提供に活用されることが一般的でした。しかし、収穫された野菜の活用方法を増やすことが、運営の持続性を高めるためには不可欠と考えられています。そこで、エスプールは「販売」という新しい選択肢を通じて、野菜をより多くの人々に届けることを目指し、今回の概念実証（PoC）を始めました。

今後、収穫物の付加価値を高めることで、障がい者の皆さんが社会との関わりを実感しながら安心して働き続けられる環境を整えることが重要とされています。

連携の内容

このPoCでは、エスプールの農園で収穫された野菜を活用し、食べチョクからの専門的なアドバイスを受けつつ、販売モデルを構築します。具体的には、商品設計や販売ページの制作、さらに魅力を引き出すための写真撮影やコピーライティング、販促設計の支援などが含まれます。常に最新の販売スキームを検証しながら、収穫した野菜の魅力を最大限に引き出す取り組みが進められます。

実施場所

PoCは、東京都の板橋と千葉県茂原にあるエスプール農園で行われます。ここでは収穫された新鮮な野菜を元に、さまざまな取り組みが実施されます。

今後の展望

このPoCから得られた成果を基に、エスプールは販売モデルを定着させ、約700社の利用企業への横展開を計画しています。また、生産性向上や付加価値化、さらに障がい者のスキルや能力開発といった農園運営の改善についても研究を進めていく意向を示しています。

具体的な事例を通じて「農業×障害者雇用」の社会的意義を広め、障害者でも安心して働ける価値をしっかりと伝えていくことは、今後の大きなミッションです。