エナリスとリンナイがデマンドサイドマネジメント表彰で受賞
株式会社エナリスとリンナイ株式会社が、共同で開発したハイブリッド給湯器が「令和8年度デマンドサイドマネジメント表彰」において「ヒートポンプ・蓄熱センター理事長賞」を受賞しました。この表彰は、再生可能エネルギーの主力電源化が進むなかで電気の需要を最適化する取り組みに対して与えられるもので、受賞は二社の協力による技術革新が評価された結果です。
デマンドサイドマネジメント表彰とは
デマンドサイドマネジメント(DSM)表彰は、消費側の電力需要を効率よく管理することを目的とした施策です。特に経済産業省の指導のもとで、ヒートポンプや蓄熱システムを活用し、電気需要の最適化や省エネルギーに貢献する機器や取り組みを表彰しています。近年、再生可能エネルギーの導入が進む中、電気の需要を調整し、供給側と消費側のバランスを保つことが重要視されています。
受賞プロジェクトの背景
近年の政府の「第7次エネルギー基本計画」では、2040年度に再エネ比率が4~5割に達することを目指しています。しかし、この目標を達成するためには、変動しやすい再生可能エネルギーを補完する能力が求められています。そのため、家庭や中小企業が設置する太陽光発電や蓄電池を通信ネットワーク経由で遠隔操作し、需給調整に対応できる技術基準である「DRready」への取り組みが進められています。
エナリスとリンナイは、2024年度から実施されるプロジェクトで、多数のハイブリッド給湯器を用いたDR制御システムの開発を協力して進めています。給湯熱源は家庭内におけるエネルギー消費の約40%を占めており、これを効率よく活用することが求められています。
開発内容の概要
今回の開発では、家庭用蓄電池を含む多数のハイブリッド給湯器の群制御ロジックが実装され、指定された条件に応じて遠隔制御を行い、需給バランスを維持するための仕組みが構築されました。
- - リンナイの役割:ハイブリッド給湯器を開発し、高度な通信機能を備え、広く社会に普及させること。
- - エナリスの役割:分散型エネルギー資源を統合し、電力市場への供出を行うためのDR制御システムを開発・運用しました。
主な開発成果
- - アグリゲーション機能の拡張:家庭用蓄電池向けに開発された低圧アグリゲーション機能を基に、ハイブリッド給湯器への拡張が成功しました。
- - 相互接続性の確保:太陽光発電の出力に応じて自動運転が可能な仕組みと、遠隔操作によっての給湯機能が実装されました。
- - 高度な群制御:ハイブリッド給湯器に群管理機能を搭載し、需給調整市場での需要抑制や需要創出に対応できる仕組みとなりました。
受賞の意義と将来的な展望
今回の受賞は、ハイブリッド給湯器の遠隔制御の標準化と商用レベルの制御システムの確立が高く評価されたものです。この技術が、電気の需要最適化に大きな貢献をもたらすと期待されています。
今後、エナリスとリンナイは、本受賞を契機に、ハイブリッド給湯器の実用化を急ぎ、持続可能な社会に向けてさらなる技術革新を進めていく方針です。エナリスはアグリゲーション技術の開発を強化し、低圧リソースの活用により脱炭素社会の実現に寄与していくでしょう。
企業情報
- - エナリス株式会社:2004年に設立され、エネルギーの効率的な利用を支える各種サービスを提供している企業。
- - リンナイ株式会社:1920年設立の総合熱エネルギー機器メーカーであり、給湯器の開発を通じて省エネルギー性能を提供しています。
両社の取り組みは、今後のエネルギー管理や持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となります。
詳細については、各社の公式ウェブサイトを参照してください。