SP総研とシンガポール企業が提携、AIを活用した人材マネジメントの改革へ

SP総研とシンガポール企業ENTOMOの提携

株式会社SP総研は、シンガポールのHRテクノロジー企業ENTOMO PTE. LTD.との連携を強化し、日本市場でのスキルベース人材マネジメントの普及を加速させることを発表しました。SP総研は、東京都中央区を拠点に持つ企業で、人的資本経営の実現に向けたコンサルティングサービスを提供しています。

技術革新と人口減少への対応

近年、人材不足はさまざまな業界で深刻な問題となっており、企業の競争力はどのような人材を有しているか、そしてそれをどう活用するかに大きく依存しています。特に急速なテクノロジーの進化は、この問題をさらに複雑にしています。そんな中、スキルベース人材マネジメントが注目を集めています。これは、従業員のスキルを可視化し、経営戦略に活かす手法です。但し、実際に多くの企業がそのメリットを活かしきれていない現状があります。

提携での目指すもの

SP総研とENTOMOは、それぞれの専門性を活かし、この課題を克服します。SP総研は業界特有のスキル体系の設計に強みを持ち、ENTOMOは生成AIを駆使して職務経歴や評価記録、学習ログといった非構造データから高精度にスキルを抽出し、可視化する技術を有しています。この提携によって、企業においては迅速な人材配置と育成が可能となり、従業員にとっては自らのキャリア形成を促進する仕組みを提供します。

宇田川氏の参加

また、元Workdayのディレクターとして豊富な経験を持つ宇田川博文氏が、両社の戦略アドバイザーに就任しました。宇田川氏は、PeopleSoftやOracle、Workdayといった大手企業で20年以上にわたって人事管理システムの開発に従事しており、今後はその知見をもとに日本市場での展開をさらに強化していく予定です。彼は「日本ではAIを活用した従業員体験の普及が遅れており、entomoを通じて従業員の成長と人的資本経営の価値を実感できる未来を築きたい」とコメントしています。

イベント開催のお知らせ

この提携に関連して、経営層や人事責任者、HRテクノロジーに関心のある方々を対象としたイベントも開催されます。このイベントでは、世界最大のHRテクノロジーに関するカンファレンス「HR Tech 2025＠ラスベガス」の視察報告のほか、「人的資本開示の最新動向」に関する解説が行われます。

イベント詳細

- 日時: 2025年9月26日（金）18時30分開場、19時～21時30分
- 会場: 東京渋谷TRUNK(HOTEL) CAT STREET別館・2階「MORI」
- 申込サイト: こちらから

企業のコメント

SP総研代表取締役の民岡良氏は、「人的資本の戦略的活用は企業の成長力に直結するテーマです」と述べ、次世代のスキルマネジメントの実務への定着を目指しています。一方、ENTOMO PXのCEOであるKavitha Venkatachalam氏は、「SP総研とのパートナーシップを強化し、日本企業の人材育成を支援できることを大変光栄に思います。この提携は信頼と成果、共通の志に基づく長期的な協業の証です」という言葉を残しました。