千葉県に新たな不登校支援を加速するeスポーツフリースクール開校

新たな不登校支援の形を目指して

2025年12月、株式会社NTTe-Sportsが千葉県に「オンラインとオフラインを掛け合わせたハイブリッド型フリースクール」を開校することが発表されました。このフリースクールは、不登校の中学生を対象にeスポーツを通じて安心できる居場所を提供し、友達とのつながりやデジタルスキルの習得を目指します。

開校の背景と目的

文部科学省の報告によると、令和5年度に30日以上登校しなかった小中学生は34万6,482人に達し、その数は年々増加傾向にあります。この現状は、不登校という深刻な社会問題を浮き彫りにしています。NTTe-Sportsでは、これまで不登校生徒への支援に取り組んできた経験を生かし、この取り組みの背景には「不登校生徒へのより良い支援が必要である」という意識があります。

eスポーツの所持するコミュニケーション能力の重要性

eスポーツは、チームでの協力が不可欠な競技であり、プレイヤー同士のコミュニケーションを促進する環境を作ります。これにより、生徒同士が自然と交流し、絆を深めることができるのです。eスポーツの人気は急速に拡大しており、2023年には推定856万人の若者が熱中しています。2025年にはさらにその数は増えると予想されており、この勢いを受けた形で、NTTe-Sportsはフリースクールの開校を決定しました。

具体的なプログラム内容

開校するフリースクールでは、週に3回のオンライン授業と、月に2回のオフライン授業を提供します。eスポーツに興味を持つ生徒たちが、無理なく学ぶことができるペースで参加できるよう配慮されています。

「安心の場所」としての役割も果たしつつ、デジタルスキルを身につけることで学ぶ楽しさを感じてもらえるプログラムが整っています。基礎学習にはオンデマンド教材を用いて、生徒一人ひとりの進度に応じた柔軟な授業が行われるため、理解が深まりやすくなっています。

フリースクールの特色

1. ハイブリッド型教育
- オンラインとオフラインの授業を組み合わせて、各生徒が自分のペースで学ぶことができるようにしています。

2. eスポーツを通じた支援
- eスポーツを共通の楽しみとして、仲間とのつながりを深めつつ、協調性やコミュニケーション能力を養います。

3. デジタルスキルの習得
- プログラミングや動画編集など、将来に役立つスキルを学ぶ機会を提供します。

4. 基礎学習の柔軟性
- わからないところはチューターに質問できる体制を整え、個別の学びをサポートします。

5. 出席扱い制度へのサポート
- 文部科学省の指針に基づき、自宅学習を出席扱いとして認めるためのサポートも行います。

新しいスタートの場所

通学先は千葉県千葉市中央区で、駅からも近いためアクセスも良好。対象は中学1年生から3年生までの生徒で、月30名を募集しています。学費も入学時に22,000円、月額料金が総合で43,000円となり、経済的な負担も軽減されています。このような新しい教育のカタチを通じて、不登校生徒にとって「安心できる居場所」を提供し、彼らの未来をサポートすることが目指されています。