東京建物、オーストラリアで賃貸住宅事業に初参入
東京建物株式会社が、オーストラリア・メルボルンにおける新たな賃貸住宅開発プロジェクト「899 Collins Street」に参画することが発表されました。このプロジェクトは、東京建物にとって初めての海外、特にオーストラリアでの賃貸住宅事業であり、将来的な国際展開の重要な一歩となります。
プロジェクト概要
「899 Collins Street」は、メルボルンのCBDから約1km西のDocklands地区に位置し、総戸数499戸、地上24階建ての賃貸住宅を企画しています。このエリアはオフィス、商業施設、集合住宅が集まり、今後のさらなる発展が期待されています。プロジェクトの着工は2024年10月を予定し、2027年1月の完成を目指しています。
このプロジェクトは、米国やインドを上回る人口増加が見込まれているオーストラリアにおいて、住宅供給が急務である背景から生まれました。特にメルボルンでは、海外からの移住者が増加し、比較的費用負担が軽い賃貸住宅への需要が高まっています。東京建物は、高品質で快適な住環境を提供し、この社会的課題の解決に貢献することを目指しています。
社会的背景
オーストラリアでは、建築費の上昇と供給の限界から、慢性的な住宅不足が続いています。特にメルボルンでは、多くの移民が新たな生活を始めるため、手頃な賃貸住宅の必要性が高まっています。本プロジェクトはですので、ただの収益を求めるものでなく、地域社会に根ざした価値提供が求められています。
東京建物の戦略
東京建物は2030年までの長期ビジョンで、海外事業の拡大を重点戦略の一つと位置付けています。現在の中期経営計画では、2025年度から2027年度の間に海外事業に1,100億円の投資を計画しています。これまでもダウンサイザー向けの分譲住宅やEC市場の拡大に寄与する事業に参画しており、今後も地元のパートナーと協力しながら新たなビジネスチャンスを模索していく考えです。
共同事業者
本プロジェクトには、オーストラリアの大手不動産会社であるLendlease Corporation Limitedが参加しています。Lendleaseは1958年に設立され、オーストラリアを拠点にしながらも、欧米やアジア地域で幅広い都市開発事業を手掛けています。彼らの豊富な経験とネットワークを活かし、東京建物が目指す賃貸住宅の価値向上が期待されています。
結論
東京建物による「899 Collins Street」プロジェクトは、オーストラリアにおける賃貸住宅市場の新たなモデルを提示し、現地の住環境の改善に寄与することが期待されています。今後の進捗に注目が集まるでしょう。