社会起業家育成の場、東北大学での「DICT」セミナーが盛況

社会実験コミュニティ「DICT」は、東京都渋谷区に拠点を置き、イノベーションを通じた新たな社会価値の創造を目指す活動を行っています。2022年に創設されたこのコミュニティは、現在までに多様な企業を輩出し、国内外の起業家や研究者が集まる共鳴の場となってきました。この度、DICTの代表である山本晋也氏とメンバーが、東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターの主催するイベント「Tohoku University Entrepreneur Training Camp in 2025」に招かれ、多くの参加者に向けて講演を行いました。

スマート・エイジングの実現に向けた取り組み

超高齢社会においても個人や社会が持続的に活力を維持するためには、効果的なアプローチが求められます。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターは、研究機関との連携を促進し、経済的および社会的ニーズに応じた研究を進めています。その中で、社会起業家およびスタートアップの育成を視野に入れ、2024年には山本晋也氏を特任教授として迎え入れ、「社会起業推進分野」を新たに設置しました。

イベントの内容と参加者の反応

イベントは2025年3月7日から8日にかけて仙台市で行われ、各種の講演やパネルディスカッションが実施されました。初日に登壇した山本氏は、「DICT」における実例を紹介しつつ、イノベーション・マネジメントやアントレプレナーシップに関する実践的な理論を提供しました。また、参加したメンバーそれぞれが医療から教育、音楽、出版、そして地方創生に至るまで、多岐にわたるテーマでの発表を行い、活発な意見交換が行われました。

2日目には、研究メンバーによる研究成果のプレゼンテーションも実施され、より深い議論が展開されました。参加者からは、社会起業の推進が求められる現代において、実践的な知識や事例を学ぶ機会があることが大変重要であるとの声が上がりました。

「DICT」とその社会的使命

「DICT」は、Design, Innovation, Co-Creation, Technologyの頭文字を取ったもので、社会起業家で社会物理学者の山本氏によって創設されました。このコミュニティは、Web 3.0やDAOを基盤にした新しい価値の創造を目指す取り組みを行っています。これまでの活動を通じて、国内外で多様な拠点を展開し、さまざまな分野の起業家や研究者と交流しています。

また、イベントの運営は「株式会社Virgo」が協力しており、音楽出版やタレントマネジメント、書籍出版など多岐にわたる事業を展開しています。これにより、参加者は実践的なスキルを身につけ、社会に新しい変化をもたらす力を養うことが期待されているのです。