兵庫県立人と自然の博物館巡回展「価値の手直し展」
展覧会概要
来たる令和7年2月15日から5月31日まで、兵庫県立人と自然の博物館が企画した「価値の手直し展」が尼崎市立歴史博物館で開催される。この展覧会では、一度は価値がないとみなされた物が、どのようにして発想の転換や創造的なアプローチにより新たな価値を生み出すかを紹介する。
歴史博物館は、廃校舎を再利用した施設で、地域の歴史を伝える役割を果たしている。ここでの「価値の手直し展」は、アップサイクルをテーマにした多彩な展示が行われ、多くの人々に環境意識を高めてもらうことを目的としている。
会期と場所
展覧会の会期は令和7年7月12日(土)から10月12日(日)までで、開館時間は午前9時から午後5時30分まで。入館は午後5時までで、月曜日が休館日となっている。
会場は尼崎市立歴史博物館の2階ガイダンス室とホールで、訪れる人々に新しい発見を提供する。
展示内容
本展示では、以下のような主題が取り上げられている:
1. アップサイクルとは何か?
このコーナーでは、アップサイクル製品を多数展示し、アップサイクルという概念を広く知ってもらうことを目指している。知らない方でも、実際の製品を通じて理解を深めることができる。
2. 衣:「捨てられるものが価値を生む?」
衣をテーマに、捨てられる物がいかに新しい価値を産むのかを示す。播州織の取り組みを通じて、残糸がアイデアや創造性の源となることを理解してもらい、価値観が時代や人によって変わることを考察する。
3. 食:「主産物と副産物の境界線」
この展示では、食材の副産物をアップサイクルした事例が紹介される。梅酢と梅干しの利用価値の逆転を例に、主産物と副産物の境界が如何に金銭的な価値判断から導かれているかを考える。また、それに基づく新しい商機への気付きも促進する。
4. 住:「モノを長く使い続けることの価値」
住のテーマに沿い、モノを直して長く使う技術や方法が紹介される。大量消費を前提とした循環の在り方に異議を唱え、持続可能な生活様式へのシフトを考えるきっかけとなる。
関連事業
「価値の手直し展」では関連事業として、高校生によるアップサイクルクレヨンの制作体験も行われる。このイベントは、兵庫県立三田祥雲館高校の生徒が講師となり、落ち葉や野菜くずを用いてクレヨンを作成し、そのクレヨンで絵を描く内容となっている。中学生以下を対象としており、親子で参加できる魅力あるイベントだ。
体験は8月21日(木)に行われ、参加希望者は電話またはファックスでの申し込みが必要で、先着で15名までが受け入れられる。
参加方法と観覧料
本展覧会への入館は無料であり、誰でも気軽に足を運ぶことができる。廃棄物から新たな製品への生まれ変わりを体感し、環境意識を高める機会をぜひお見逃しなく!