世界から忘れられた避難民の真実
ブルキナファソは、西アフリカに位置する内陸国で、その国名は「高潔な人々の国」と訳すことができる。穏やかで勤勉な国民が多く、自給自足の生活を営んでいるが、近年、異常気象や政情不安が重なり、厳しい状況に直面している。特に、4万2000人が深刻な食料不安に直面し、200万人以上が避難民化しているという現実を、私たち日本人はどれほど認識しているだろうか。
認定NPO法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)は、このような状況を広く知ってもらうため、ブルキナファソから事務局長のサワドゴ・フルメンス・フランソワ氏を招き、メディア向けに取材の機会を設けることにした。取材は大阪と東京で行われ、それぞれ日時は以下の通りだ。
- - 大阪: 4月5日(土)12:30~13:30(文化・子育て複合施設おにクル大阪)
- - 東京: 4月10日(木)11:00~12:00(HFW東京事務所)
この取材会では、ブルキナファソの現状や農業の取り組みについて直接話が聞ける貴重な機会だ。
避難民危機の背景
ブルキナファソは、農業が主要産業であり、日本にとっても胡麻の重要な取引先である。しかし、近年の異常気象や軍事クーデターの影響で人々の生活は脅かされている。国際社会からの支援が不十分な中、避難民としての苦しみが続いている。この国が「世界で最も忘れられた避難民危機」の1位に選ばれる理由は、その厳しい現実にある。
フランソワ氏は、HFWでの14年の経験を生かし、ブルキナファソの状況を語る。家族を大切にし、コミュニティとの絆を重視するフランソワ氏の話を通じて、避難民の暮らしや農業の現状を知ることができるだろう。
HFWの活動とミッション
HFWは、日本を本部とした国際的な非政府組織であり、25年以上にわたり飢餓の根本的な解決を目指して活動している。「食料への権利」を実現するため、地域の人々をエンパワーメントするプロジェクトを推進しており、その根底には住民主体の参加型開発がある。
HFWによるブルキナファソでの活動は停滞しているが、地域での信頼関係構築や農業生産性向上のための努力は続いている。クブリ郡では、16年の活動によって住民の自立を達成した実績もある。現在は新たな地域で、住民の意見を尊重しながら事業を進めている。
日本における支援の在り方
現在、日本ではブルキナファソの状況についての報道が少ない。しかし、私たちがこの国の現実を理解し、報道する責任があるのではないか。取材会を通じて、避難民の実情を知り、支援に向けた具体的なアクションを考えるきっかけとなることを期待したい。また、会場参加者にはブルキナファソ料理の試食も予定されており、現地の文化にも触れる良い機会となるだろう。
クラウドファンディングの実施
さらに、4月1日からは、ブルキナファソのヴォセ村とワルドゴ村の挑戦を応援するクラウドファンディングもスタートする。目標額180万円で、様々な形でサポートできるチャンスが広がっている。興味がある方は、ぜひ参加してほしい。
本取材会は、単なる取材の場ではなく、私たちがブルキナファソの人々に寄り添い、何ができるのかを考える良い機会である。日本の支援の手が必要な今、少しでも多くの人がこの現実を知り、行動に移してほしいと願っている。参加を通じて、人々の思いやつながりを感じ、生きる力を見出すひと時となることを期待している。