長谷川香料の革新的なリポソーム技術
2025年に開催されたIFSCC Congressでは、長谷川香料株式会社が酸性リン脂質を用いたリポソーム技術を発表し、参加者の注目を集めました。この研究は日光ケミカルズ株式会社との共同で行われ、敏感肌に最適な効果を持つリポソームが開発されました。従来の中性リン脂質に比べ、酸性リン脂質を使用したリポソームは、肌のバリア機能を顕著に活性化することが示されました。
リポソーム技術の進化
リポソームは有効成分を皮膚の深部まで届ける技術として広く知られていますが、その浸透性に関する研究が進む一方、肌の改善効果についてはあまり報告がありませんでした。しかし、長谷川香料はこの課題に取り組み、従来のリン脂質に追加して、効果が期待される酸性リン脂質を利用しました。これにより、以前は難しかった安定性の高いリポソームの製作が実現しました。
発表の内容
IFSCC Congressでは「酸性リン脂質を利用したリポソームの安定性と肌バリア機能の向上」という発表が行われました。この研究の結果、酸性リン脂質を50%使用したリポソームがタイトジャンクションを強化し、それを誘発するタンパク質であるClaudin-1の発現において有意な差を示すことが確認されました。この発見は、従来のフォスファチジルコリン(PC)を主成分とするリポソームとは一線を画すものです。
今後の展望
長谷川香料では、新しいリポソーム技術を持つオリジナル原料NANOLYSⓇを使用し、更なる製品の開発を進めていきます。彼らの目標は「すべての敏感肌に革新的なナノソリューションを届けること」です。今後もリポソーム技術の深化と強化に取り組む姿勢は変わりません。
NANOLYSⓇの詳細
長谷川香料の製品ラインナップの一部であるNANOLYSⓇについて、さらに詳しい情報を知りたい方は、公式ウェブサイト(
NANOLYSⓇ詳細)をご覧ください。敏感肌の新しい時代がやってきました。
まとめ
リポソーム技術における長谷川香料のブレークスルーは、敏感肌に対する新たな可能性を秘めています。これからの研究成果に期待が高まります。