ビーマー社、SIGGRAPH 2024で高解像度動画の軽量化を紹介
2024年8月1日、ジャパン・トゥエンティワン株式会社は、海外パートナーであるビーマー社が次回のSIGGRAPH 2024において、3Dデザインからレンダリングされた高解像度動画の軽量化をデモンストレーションすることを発表しました。これにより、視覚的な3Dモデルの詳細を正確に伝えるための新たなソリューションが提供されます。
動画の重要性と問題点
3Dデザインを共有する際、動画は最適な選択肢です。しかし、複雑なデザインを高解像度で再現するには、ファイルサイズが非常に大きくなることが避けられません。このような巨大な動画ファイルは、配布や再生の際にさまざまな課題を引き起こします。例えば、ストレージやネットワーク帯域の不足、データ送信にかかるコストの増加などです。
この課題を解決するための手段が求められていますが、ビーマー社の「Beamrビデオクラウドサービス」(以下:Beamrクラウド)がこの解決策を提供します。有効なソリューションとなるこのサービスは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を介して提供され、2024年6月から正式にサービス開始されています。
SIGGRAPH 2024でのデモ内容
「SIGGRAPH 2024」は、2024年7月30日から8月1日の期間に開催され、Oracleブースにて、OpenUSDベースのシーン上でNVIDIA Omniverseを利用した動画の軽量化デモが行われます。具体的には、元の容量の4分の1にまで軽量化する過程を直接体験することができます。ビーマー社の画期的な技術により、高解像度動画ファイルがどのように最適化されるのか、その目で確かめてください。
Beamrクラウドの技術的背景
この軽量化技術は、ビーマー社が13年間にわたって研鑽してきたコンテンツアダプティブビットレート(CABR)技術に基づいています。CABRは、2021年に「テクノロジー&エンジニアリング・エミー賞」を受賞しており、その実力を裏付けています。本サービスは、動画のサイズを30%から50%も削減しつつも、視覚的な品質を維持することを目指しています。
ビデオの視覚的な品質を保ちつつ、サイズやコストを大幅に削減するこの技術は、まるで映像の専門家が手作業で各フレームを検証したかのような仕上がりを実現することが特徴です。これにより、クラウドストレージやネットワーク費用、CDNコストの削減が可能となります。
実用性と今後の展望
Oracle Cloud Marketplaceでも簡単に利用できるBeamrクラウドを使えば、簡便に動画ライブラリを接続し、スケール可能な動画軽量化ソリューションとしての活用が期待されます。大手ポータルサイト運営事業者と共に10年以上の実績を持つジャパン・トゥエンティワン株式会社は、今後も安定したサービス提供に注力していきます。
ビーマー社は、イスラエルのヘルツェリアに本拠を構えるNASDAQ上場企業であり、コンテンツアダプティブビデオソリューションのリーダーとして知られています。複数の国際的な賞を受賞し、53件の特許を有する同社の技術は、最大50%のビットレート削減を実現しながらも、視覚的品質を保持することに成功しています。