AI時代の語学学習、続けるために求められる人とのつながり

最近、語学学習の手法としてAIを活用したアプリが増え、手軽に学べる環境が整っています。しかし、実際には「続かない」という悩みを抱える人も多く、この背景には何があるのでしょうか。本記事では、語学を1年以上継続しているitalkiユーザー105名に実施したアンケートをもとに、「続けられた理由」が何かを探ります。

語学学習に必要なこと

語学を本当に習得するためには、短期間での集中学習ではなく、長期的な努力が不可欠です。中上級者になるためには、600〜800時間以上の学習が必要とも言われ、また、英文の95％を理解するためには5,000語以上の語彙が必要だとされています。これらの要素から、語学学習には「才能」よりも「継続」が重要だと感じます。

調査概要

2025年6月に実施されたこの調査で、語学を自主的に1年以上継続しているitalkiユーザー105名に参加してもらいました。調査の目的は、語学学習において「継続」を可能にする要素や習慣、工夫を明らかにすることです。

結果のハイライト

「続けられた理由」

調査の回答では、「続けられた理由」として以下の2つが圧倒的に多く挙げられました。
1. 学習習慣が定着していた - 49.5%（52件）
2. 講師との会話が楽しかった - 40%（42件）

このことから、AIを活用した学習法は話題に上がっているものの、実際の継続要因としては「人との会話」が主流であることがわかります。

有効な学習法

また、「役立った学習法」としては以下が挙がりました。
1. マンツーマンレッスン - 70.5%（70件）
2. 映画やドラマ、YouTubeの視聴 - 46.7%（49件）
3. 書籍などテキスト学習 - 29.5%（31件）

特に、多くの学習者が講師との対話を通じて学びを生活の一部として身につけているという傾向が顕著であり、AIとのスピーキング練習の重要性は見劣りすることが判明しました。

継続のコツ

継続を可能にするためのコツとしては、以下の3つが挙げられました。
1. 小さな成功体験を意識する - 47.6%（50件）
2. 無理のないペースで習慣化する - 39%（41件）
3. 家族や友人に話すことで意識を高める - 30.5%（32件）

継続を実現しているユーザーは、過度に努力することよりも、自分のペースで継続できる仕組みを意識していることがわかりました。

自由回答から見る「継続の本質」

参加者の自由回答にも興味深い声が寄せられました。「先生と一緒に学ぶことでモチベーションが高まる」「自分のペースで無理なく続けることが大切」といった意見が多く、特に「誰と学ぶか」が重要であることが読み取れました。

最近ではAIによる学習サポートが進化していますが、「誰と学ぶか」といった人間関係が学習を継続するうえで大きな要素であることが分かりました。つまり、人とのつながりが学習を続ける力を育むのです。