近年、製造業界ではグローバル化が進み、多国籍企業が増えています。そのなかで、株式会社ダイフクは洗車機や関連機器を開発・製造・販売するオートウォッシュ事業部において、マニュアル作成システム「Teachme Biz」を導入することで、製造プロセスの標準化と品質管理の向上を図ろうとしています。
ダイフクは、日本を拠点にしつつも、売上の大半は海外市場に依存しています。具体的には、70%以上が海外からの売上であり、そのため日本と各国の拠点間での情報共有は極めて重要です。また、AW事業部は、洗車機の関連部品をグローバルに調達する体制を構築していますが、これには多くの課題が付きまといます。
特に、言語の壁が存在する海外の取引先に対して、製造に必要な細かな手順や注意点を伝えることが求められています。従来のExcelやWordによるマニュアル作成では、これらの課題を解決するには限界がありました。そこで、視覚的にわかりやすく、言語に依存しないマニュアルを作成できるTeachme Bizの導入が決定されたのです。
Teachme Bizの導入理由は、まずその視覚的な分かりやすさにあります。動画や画像を用いることで、従来の図面だけでは表現しきれない作業手順や重要なポイントが明確になります。これにより、言語の壁を超えた正確な作業指示が可能になるのです。
また、AIを活用することでマニュアル作成の負担を軽減し、構成案を自動生成することで、新たにマニュアルを作成する際のハードルも大幅に下がります。業務の効率化が進む中で、従業員は本来の業務により多くの時間を割くことができるようになります。
特に、現場での利便性も高く評価されています。最新のマニュアルは即座に共有でき、現場の作業者は二次元コードを通じてスマートフォンなどから簡単に内容を確認できます。これにより、確認作業がスムーズに行えるようになったのです。
このようにTeachme Bizを通じて、AW事業部では製造現場での技能伝承や品質の安定化を目指しています。具体的には、数百品目にのぼる部品の製造手順を動画や写真で可視化し、新任の担当者でも迷わず正確に作業できる環境を構築しています。これにより、海外の取引先様との製品品質のばらつきを減少させ、一貫した品質を維持する体制が整いました。
さらに、競争が激化する洗車機業界において、「開発購買」に注力することで競争優位性を確立しようとしています。Teachme Bizによって蓄積された製造プロセスに関するノウハウは、過去の問題に対する迅速な対応力を高め、新しい製品の開発サイクルを加速させることにつながります。開発部品へのVA/VE(バリュー・アナリシス/バリュー・エンジニアリング)展開も進められ、競争力の向上が期待されます。
このように多岐にわたる効果をもたらすTeachme Bizですが、今後の展望についても触れておきましょう。コロナ禍による調達の困難さに直面したことで、事業継続計画(BCP)の重要性が増しています。AW事業部では、標準化されたマニュアルを整備することで、迅速に他の拠点や国内で代替生産が行えるようにし、万が一のリスクにも備えています。
この体制が整うことで、ダイフクならではの品質が安定して提供できるようになることが期待されます。
実際にAW事業部の担当者からは、Teachme Biz導入の決め手について、「当社の課題に対する明確な解決策を提示されたことがよかった」とのコメントが寄せられています。業務の効率が向上した結果、開発のスピード感も高まるとのことで、今後の取り組みにも大きな期待が持たれています。
Teachme Bizは、製造業のみならず、多くの企業で効率的なマニュアル作成と運用を実現しています。これにより、企業の生産性や人材育成が向上し、顧客の満足度も高まっているのです。ダイフクの取り組みは、多くの企業にとって一つのモデルケースとなるでしょう。