ドローン活用による海水浴場の安全監視実証実験が進行中

ドローン活用による海水浴場の安全監視

静岡県下田市では、近年の過疎地域支援施策として、外部専門家を招き入れた「過疎地域へのイノベーション導入事業」が進行中です。この取り組みの一環であるドローンによる海水浴場の安全監視実証実験が注目を集めています。

実証実験の背景

静岡県では、地域活性化と産業振興を目的に、ライフセーバーを中心とした専門知識を持つ人材が投入されています。2022年度から始まったこのプロジェクトでは、下田市や周辺地域の海水浴場を管理するために、株式会社ウィンディーネットワークや国際航業株式会社、東急株式会社などと協力しています。特に、ライフセーバーとしての実務経験と知識を生かし、ドローンを活用した安全監視の新たな方法論を検証しています。

実験内容

下田市の白浜大浜海水浴場を舞台に、2023年度の実証実験がスタートしました。特に注目されるのは、ドローンに搭載されたカメラとスピーカーを使って、遊泳客に対する安全指導の効率化と精度向上を図った点です。岩場など視界が遮られる場所が多い海岸では、通常の巡回だけでは全ての区域を監視するのは難しく、ドローンによる補完的な監視が必要とされています。

2023年7月19日には、午前8時から午後4時までの間で実施され、合計で3回の飛行が行われました。ドローンは遊泳客を上空から確認し、ポータブルスピーカーを通じて注意喚起を行いました。特に危険な行為をする水上バイクへの注意喚起が効果的で、映像と音声の明瞭さが好評価を受けました。