2006年に国立音楽大学で結成されたインストバンド「Shikinami」は、2026年に結成20周年を迎え、特別な意味を18つけたミニアルバム「Shikinami」をリリースすることが決まりました。本アルバムは、3月10日よりリリースされる予定ですが、特に注目されているのが、先行配信される「五十鈴川」です。これはメンバーの個性が光る楽曲で、和の響きが感じられる一曲となっています。
「五十鈴川」は、三人のメンバーが手がけた優雅な音楽で、荘厳な雰囲気に始まり、ギターの温かみが加わります。また、ピアノのメロディーは美しい水面を思わせるもので、ヴァイオリンの優美な音色と共演し、聴く人の心を癒す作品となっています。メンバーの白須今(ヴァイオリン)は、この曲について「冒頭部分では、美しい川に映る厳かな希望を込めました」と述べており、魅力的な音楽を通じて聴衆に感動をもたらすことを目指しています。
特筆すべきは、メンバーの経歴にもあります。白須今は東京2020オリンピックの開会式オーケストラでコンサートマスターを務めるなど幅広い活動を展開中で、堤博明も数々のアニメや映画音楽の作編曲を手がけています。また、野口明生は多彩なアイルランド楽器の専門家としても知られ、音楽シーンでの存在感を増しています。
新アルバムには「五十鈴川」のほかに、「母の日」や「おかげさん」も収録されています。いずれの楽曲も、Shikinamiならではの穏やかで細やかな感情を持つ作品として、自らの手によってプロデュースされたものです。音源ミックスは堤博明が担当し、マスタリングにはNeeraj Khajanchiが関わっています。
さらに、2026年5月5日には、銀座のヤマハホールで「Shikinami Spring Concert vol.4」を開催する予定です。このコンサートは、ミニアルバムのリリースを祝う特別なイベントとなる見込みで、多くのファンが集まることが予想されます。
Shikinamiは「重なり合い、絶えず波を立てる」という意味を持つ名前の通り、その演奏を通じて聴く人の心に波紋のような感動を届けたいという思いを込めています。結成以来、数々のコンサートで好評を得ており、その音色はますます魅力を増していると言えるでしょう。
結成20周年という特別な節目に、新たな音楽の旅がスタートする「Shikinami」から目が離せません。今後の活動やさらなる傑作に期待がかかります。