トルビズオンが手掛けたアスパラ配送実験の成功
2024年11月22日、大型物流ドローンを専門とする株式会社トルビズオンが、佐賀県白石町で農産物の配送実験に成功しました。この実験は、地域特産のアスパラガスを使い、農産物の集荷と配送の効率化を目指すもので、地元の有限会社佐賀東部青果や行政と連携して実施されました。
実験の目的と概要
今回の試みは、福富多目的運動広場を中心に行われ、ドローンの能力を最大限に活用した農産物の集荷手段を検証することを目的としています。また、社会実装を見据えて、災害時の物資供給に向けた実験もこの実施には含まれていました。
実験は二つのフライトに分かれており、
1.
アスパラガスの配送・集荷オペレーション: 約900mの距離を15分で飛行し、5kgのアスパラガスを運搬。
2.
災害用物資の配送: AEDや飲料水を対象に100mを飛行し、同じく15分の所要時間で実施。
どちらの実験もDJI社のFlyCart30を使用し、これまでの農産物の集荷方法に新たなモデルを構築する可能性を示しました。
安全管理と運営体制
実験中は、安全管理が徹底されており、ドローンオペレーターや補助員が配置される中で、立ち入り管理区域も設けられました。ドローンの飛行ルートは、自治体や地権者からの承諾を得た上で設定されており、目視による監視で安全が確保されていました。
今後の展望と意義
トルビズオン代表の増本氏は、この実験が成功したことに感謝を述べ、今後の普及に向けた意気込みを示しました。特に、高価なアスパラガスの効率的な輸送モデルを考案することで、生産者の負担を大きく軽減すると期待されています。また、災害時における物資輸送の可能性も大いに広がるとしています。
メディアを通じてこの実験の模様が伝わり、さらに多くの関係者に関心を持たれたことも嬉しい成果です。トルビズオンは今後も地域の農業とともに成長し、持続可能な社会づくりに貢献する姿勢を貫くとしています。
企業情報
トルビズオンは、ドローン技術を活用した様々な事業を展開しており、国家ライセンスを取得できるドローンスクールも運営しています。また、定期航路となるドローンの飛行空域を可視化し、ドローン産業の社会実装を支援する「S:ROAD」の開発も行っています。地域のニーズに応えるため、今後も多岐にわたる取り組みを進めていくことでしょう。