美ヶ原高原でドローン物流の実証試験が始まる
令和7年度、NTT東日本長野支店は「デジタルシティ松本推進機構」の補助を受け、長野県松本市にて大型ドローンを用いた物資輸送実証試験を実施します。これは、自然災害などにより孤立する可能性の高い地域への迅速な物資供給を目指すものです。特に、美ヶ原高原や上高地といった標高2,000メートル以上の地域に重点を置いています。
背景と目的
災害時の迅速な支援活動が求められる中、最近の能登半島地震では、ドローンが被害調査や医薬品輸送に活用されました。ですが、ドローンの運用をスムーズに行うためには、予め飛行ルートやポートの設置が必要です。実際、松本市には指定された孤立地域が存在しており、ドローンの活用が急務となっています。
昨年度の調査研究では、過去に孤立した地域やドローンポートの候補地などが明らかになりました。これらのデータをもとに、実際に飛行実証試験を行い、山間地域でのドローン運行の可能性を検証します。
実証事業の概要
「孤立可能性地域へのドローン物流スキーム構築」というプロジェクト名のもと、以下の内容で実施します。
- - プロジェクト名: 孤立可能性地域へのドローン物流スキーム構築実証事業
- - 実施期間: 2025年5月から2026年2月まで
- - 実施内容:
1.
飛行実証試験
2025年7月下旬、場所は美ヶ原高原、新たに指定された孤立可能性地域での試験を行います。また、2025年10月には乗鞍上高地エリアでも実施予定です。
2.
関係者をつなぐ運用プラットフォームの検討
被災地やドローン運行事業者との効果的な連携を図ります。
3.
市場調査
平常時における大型産業ドローンの活用方法についても調査を行います。
役割分担と体制
このプロジェクトでは、各関係者が重要な役割を担います。NTT東日本は調査研究の実施および検証を担当し、地域の流通業者やドローン運行事業者とも協力して取り組みます。また、デジタルシティ松本推進機構は広報支援や各種助言を行い、プロジェクトが円滑に進むようサポートします。
期待される成果
この実証試験が成功すれば、災害時における迅速な物資輸送が実現し、孤立した地域に住む人々の命と安全を守るための効果的なシステムが構築されることになります。ドローンによる物流は新たな時代の支援手段として期待されており、今後の展開が非常に重要です。
今後もこのプロジェクトには注目が集まります。さらなる詳細が分かり次第、続報をお届けする予定です。