ゼンリン、アーバンエックステクノロジーズを子会社化へ
株式会社ゼンリンは、2025年7月1日付で、アーバンエックステクノロジーズを子会社化することを発表しました。この動きは、同社が提供するAIを駆使したインフラ管理ソリューションの強化を目指すものです。
1. 株式取得の背景
ゼンリンは、国内でも有数の地図情報データベースを保有しており、自社の情報をもとに自治体や様々な業界に向けたソリューションを展開しています。特に、インフラの老朽化は今日の重要な課題であり、各自治体では人手不足と業務の効率化が求められる中、アーバンエックステクノロジーズの技術は極めて有用です。
アーバンエックステクノロジーズは、AIを活用して道路などのインフラ点検を効率化するサービスを提供しています。この技術は国土交通省の技術性能カタログにも掲載されており、その信頼性はすでに多くの自治体で実証されています。
2. 企業間のシナジー効果
アーバンエックステクノロジーズがゼンリンのグループに加わることで、両社はそれぞれの強みを生かした新たなソリューションサービスの開発が可能となります。ゼンリンの持つ情報収集のノウハウと大量のデータに加え、アーバンエックステクノロジーズのAI技術を融合させることで、より効率的かつ効果的なインフラ管理が実現されるでしょう。
前田紘弥社長は「ゼンリンとの連携により、安全で効率的なインフラ維持管理ソリューションを提供できると信じています」とコメントしています。今後、「RoadManager」シリーズを中心に、点検業務の効率化だけでなく、様々なインフラに対応したソリューションへと事業を拡大する方針です。
3. アーバンエックステクノロジーズの新たな挑戦
アーバンエックステクノロジーズは2020年に設立され、以下のような技術を持っています。
- - AIを活用した道路点検ソフトウェアの開発
- - リアルタイムデジタルツイン構築
主な製品には、スマートフォンと連携して使う「RoadManager」シリーズがあり、簡便に道路の損傷を検知し、効率的な点検を実現しています。特に「RoadManager損傷検知」は、一般の車両に装着することで自動的に損傷を発見することができます。
このように、ゼンリンとアーバンエックステクノロジーズの連携は、社会課題の解決に向けた強力な一手となるでしょう。今後の展開が大いに期待されます。