三菱電機、5G基地局用新製品を発表
三菱電機株式会社は、この度、高速かつ大容量通信を実現する5G基地局用の新たな電力増幅器モジュール「MGFS52G40MB」のサンプル提供を開始しました。これは、3.6~4.0GHz帯に対応し、特に北米や東アジア、東南アジアでの利用を見込んだ製品です。
新製品の概要
新しい電力増幅器モジュールは、平均出力電力が16Wとして設計され、32T32R massive MIMOアンテナに適合しています。これにより、都市圏から周辺都市への5G普及が進む中で、製造コストを抑えつつ、効率的な通信網の構築が可能になります。特に、製品の高効率化が求められる中、GaN HEMTを用いることで、電力の付加効率41%という優れた性能を実現しました。
5Gの未来を支える技術
5G技術が進展する中、massive MIMO基地局の設置は世界中で加速しています。特に都市圏では、通信の質を保ちながら、より多くのデバイスが接続されることが期待されています。この新製品は、従来の8W出力のものに比べ、同じ通信距離を維持しつつ使用する電力増幅器の数を削減できる点が特長です。これにより、製造コストが削減され、さらにこれからの5Gネットワークに必要な通信距離の拡大にも寄与します。
高効率と低消費電力の実現
新製品は、エピタキシャル成長層の改良や独自の広帯域ドハティ回路設計技術を取り入れることで、低歪特性を保持しながら高効率化を図っています。この技術は、5Gで必要とされる信号品質を保ちながら、電力の無駄を最小限に抑えることが求められる現代の通信環境において、大変重要です。
環境に配慮した製品設計
製品はRoHS指令に準拠しており、環境への負担を考慮した設計がされています。このような取り組みは、企業としての社会的責任を果たすための重要な一歩です。
結論
5Gの普及が進む中、三菱電機の新製品は今後の通信インフラを支える上で、重要な役割を果たすと期待されます。新しい電力増幅器モジュールは、地域ごとの特性に対応した設計がなされており、多様なニーズに応えられる製品です。技術革新が進む通信業界において、この新製品が多くの国や地域に導入されていくことを楽しみにしています。