新たな健康のかたちを探る『ONE HEALTH SUMMIT Vol.0』
2026年7月19日、北海道旭川市において、動物、環境、そして人間の健康を一体的に考えるためのサミット『ONE HEALTH SUMMIT Vol.0』が開催されます。このイベントは、北海道最大の動物病院グループである「緑の森動物病院」を母体とする合同会社GreenShapersが主催し、29年間の獣医療の現場で培われた知見を基に、持続可能な社会の実現に向けた新たな取り組みになることが期待されています。
### 「One Health」の理念とは?
「One Health」とは、人間の健康、動物の健康、そして地球環境が互いに密接に関連しているという考え方です。この概念は、獣医療だけでなく、医療、環境保護、さらには社会福祉といった異なる分野が協力し合うことで初めて実現されるものです。動物医療の現場で見えてきた課題は、もはや動物単体の問題ではなく、それを取り巻く人間社会を含めてのアプローチが求められています。
### 開催の背景:現場が示す新たな課題
29年間にわたる感染症や動物の健康問題と向き合ってきた「緑の森動物病院」。その中で浮かび上がったのは、動物たちの健康問題が人間社会のさまざまな課題に密接に関連しているという事実です。たとえば、多頭飼育の問題や飼育放棄は、孤独感や貧困、高齢化といった社会の問題と結びついています。このような背景から、「One Health」に基づく新たな社会の実装が求められるようになりました。
### 旭川の役割
旭川は、豊かな自然環境と都市問題が共存する特異な場所です。この地域は、大雪山連峰を背景に、多くの動物たちとともに生活する人々がいますが、同時に子どもの貧困や教育格差といった課題も抱えています。こうした現状は、全国的な問題であると同時に、地域特有の解決策を見出すための実験場でもあります。旭川でのサミット開催は、これからの社会のモデルケースとなる可能性を秘めています。
### サミットのプログラム
『ONE HEALTH SUMMIT Vol.0』は、参加者が新たな知見と経験を持ち寄り、共に未来を形作る場です。当日は、基調講演やワークショップが用意されています。
-
基調講演
-
堀内 基広氏(北海道大学 One Healthリサーチセンター長)による「人獣共通感染症から見た One Health の必然性」
-
稲葉 俊郎氏(慶應義塾大学SDM特任教授)による「治す医療から、いのちを編み直す医療へ」
-
共創ワークショップでは、参加者間の対話を通して、データを統合し、明日から実行可能なプロジェクトの創出を目指します。
### 参加方法と最終的な目的
このサミットは、招待制で定員は50名。医療従事者や研究者、社会事業関係者が集まり、一緒に新しい社会の「共通指標」を探る機会です。今回のサミットは単なる知識の共有ではなく、関係者が具体的な解決策を見出し、新たな生態系を共に構築するための第一歩です。
この革新的な試みを通じて、人と動物、そして地球の健康を再定義し、持続可能な未来を目指す道筋を築くことが期待されています。