歴史的な栄冠を手に入れたホンダ ステップワゴン
2024年のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは、ホンダのミニバン「ステップワゴン」2022年モデルです。このモデルは、過去1年間でユーザーの購入意欲を集中的に集め、見事なランキングを勝ち取りました。その背後にある人気の理由や中古車市場の動向について掘り下げてみましょう。
ユーザーのニーズが反映されたランキング
リクルートが運営する中古車情報メディア『カーセンサー』は、2023年11月から2024年10月の1年間における全モデルの中で、ユーザーからの注目されるモデルをランキング化しました。この仕組みによって、消費者の志向や市場の変化が反映されるのです。
本年度の結果では、ステップワゴンが1位を獲得したことで、ミニバンが注目される状況が再確認されました。このモデルは特にコストパフォーマンス(コスパ)の面で優れており、使用の効率性も高く評価されています。また、2019年のモデルチェンジ以来、中古車市場でも取り扱い数が増加し、選択肢も豊富になっています。
スポーツカーの人気も健在
ランキングにはスポーツカーの姿も目立ちます。昨年同様、クーペやオープンモデルが多くの支持を集めており、特に911(991型)が2位をキープしています。さらに現行モデルの911(992型)も4位に入っており、根強い人気を誇っています。6位にはRX-8、9位にはコペンと、様々なスポーツカーが並び、消費者の選択肢の幅を広げています。
一方で、近年急増するクロカン/SUVモデルも勢いを増してきており、高価格帯のモデルがランキングに名を連ねています。特にディフェンダー、マカン、Gクラスなどは、存在感を放ちながら注目を集めています。
高額モデルへのシフト
「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」のランキングから見える大きな変化は、高価格帯のモデルの台頭です。10台中6台が平均価格で500万円を超えるモデルとなっています。この傾向は新車価格の上昇と納期の長さに起因しています。新車が手に入りにくい状況の中、中古車が再評価されているのです。
新車市場では、人気車や希少モデルの納期が長期化する中で、中古車はその価格と納期の手軽さから選ばれるケースが増えています。特に残価設定ローンなどの新たな購入方法が浸透する中で、高価なモデルが中古市場でも注目されるようになっています。こうした状況は、今後も中古車ランキングに影響を与えると考えられます。
今後の展望
今年も多くのモデルがランキングに名を連ねましたが、特にステップワゴンの活躍は印象的です。今後の中古車市場はさらなる変化を迎え、消費者の選択肢が広がることが期待されています。高額モデルが増える中で、手の届く価格のデイリーユースモデルが果たす役割も引き続き重要です。
今後もユーザーのニーズに合った新たなモデルや変化に目を向け、注目していきたいところです。2024年も中古車市場の動向を追跡していくことが求められそうです。